出版社内容情報
失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれる・・・。
孤独とは、なんと美しいものか。
極上の森博嗣ワールド。
内容説明
謎めいた料理店で出会う“少し変わった子”たちが、あなたを幻想的な世界へと誘う―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっさん
123
★★ 行間や含蓄を読み取るのが苦手な僕にとっては、「え?だから何??」という感想しか浮かばなかった・・・。2019/08/15
akira
67
久しぶりのシリーズ外。 この空気感ある雰囲気、好きだなぁ。最後にはまんまと…。 不思議な制約のあるお店。毎回違った女性が登場するが、それぞれが違った個性を持つ。個人的に三番目の「無言の彼女」が好き。言葉を交わさなくても間が持つ空気。無駄なコミュニケーションを除き、もっと本質的なものに迫る空間。とても良かった。 タイトルで少し敬遠していたけど、間違いなく名作。 表紙の女性は、どの方だろう。 「本日は、ご馳走になりました。大変楽しゅうございました。これで失礼いたします。」2013/05/21
キラ@道北民
36
謎めいた料理店で見知らぬ女性と会食する話。理系のイメージが強い作家さんですが、交わされる会話は哲学的。ミステリーのような考察もありながら、ラストはホラー?!もう一度読んでみます。2016/08/31
めっし
34
大学時代以来の森博嗣。連作の短編。思考過程の表現が論理的でいてどこか幻想的。名前もなく毎回違う場所で知らない女性と一回だけ食事をするという嗜好の店。もう会うことのない名前も知らない女性との会食から、人生の孤独、人格の在り方、所作と美など思考巡らし、この不思議な店の虜となっていく。静謐な空間行間から読み取れた。落ち着いた大人の小説。2012/07/05
だんたろう
32
あやふやな感じを理系の文章で表現しようとしている。その挑戦は評価したいが、作品として以前の取っつきが悪すぎる。作者の上から目線、自己顕示、自己陶酔があまりに目立って仕方がなかった。本当に仕事が出来て忙しい人は、自分で忙しいとはいわずに仕事をこなしている。工夫の余地がある人に限って、忙しさを表現したがる。それを知ってからこの作品を読むと、作者がかわいそうに思えてならない。こんなに恥をさらさなくてもいいのに。途中でラストは予測できるが、それがどんな形でいつ来るのか、そのわくわく感はかなり高い。2011/06/27