ハルカ・エイティ

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  • サイズ B6判/ページ数 468p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163243405
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

滋賀県に生まれた持丸遙は女子師範学校を経て、見合い結婚で専業主婦になったが、夫はまもなく出征。太平洋戦争が勃発し、舅姑と大阪で暮らす。やがて敗戦を迎え、経済的理由から職業婦人となったことから、ハルカは女性として開花してゆく―。

著者等紹介

姫野カオルコ[ヒメノカオルコ]
1958年、滋賀県出身。90年に『ひと呼んでミツコ』で単行本デビュー。主な作品に、直木賞候補作となった『受難』『ツ、イ、ラ、ク』の他、『桃』『ちがうもん』『整形美女』など、作品のテーマごとに文体を変え、ジャンルを超えて作品を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばう

55
★★★★ハルカさんは81才。でもホテルの高層階のティーラウンジで1人珈琲を飲み、素敵なスーツを身に纏ってハイヒールで颯爽と歩き、いつも前向きで人を恨んだりしないとっても魅力的な人です。この本はそんな彼女の半生記。これ以上望めない位良い舅姑に恵まれ、浮気性だけれど家族を心から大事にする夫がいて、だけど自身も誰かしら恋人が絶えずにいる。そして別れた男が苦境にあると聞けば助けてやる。そんな気風の良い人です。一歩下がってハルカの生き様を冷静に描写するその文体にも好感が持てます。読後感がとっても爽やかな本でした。2016/04/30

ぶんこ

44
主人公ハルカが実母と同い年とあって興味深く読みました。サバサバとした素直なハルカさんの性格には好感が持てたのですが、生き様となると理解不能。むしろおひいさまだった日向子さんの生き様が素敵だと共感しました。著者は作品によって文体を変えられる器用さをお持ちとの事。私にはこの作品の文体が合わず、何度もやめようと思いましたが、ハルカさんや同級生たちが魅力に押されて読み終えました。2019/04/12

あつひめ

33
大正昭和平成をエンジョイしまくるハルカさん。その強さに感心する。激動の時代でありながらポジティブ。それはハルカさんを取り巻く人情がそうさせたものなのか?夫の不倫、自分の恋。いつまでも瑞々しい夫婦でいるためのスパイスをお互いに隠し持っているところは見習いたくなった。と言っても火遊びもろくにできないけど。愛人にすることさせることと妻にすることさせることの違いにはズドン~ンと心臓をぶち抜かれた感じ。情の感じ方の違いもあるらしい。やはり妻と愛人では同じ土俵には上がれない。モガはいろんなことを心に秘めているようだ。2011/07/18

もぺっと

26
81歳になるハルカさんの半生記。ひとつひとつのエピソードに味があり、内容が濃い。どことなく漂うユーモラスな表現も楽しい。ハルカさん、特別な人ではないが、自分を知っていて生き方が粋。そして、時折ドキッとするほど大胆。運命を軽々と受け止めている感じがする。この時代の人にしては珍しく固定観念にとらわれていない。義父母に恵まれたのは幸せ。そして不思議な夫婦関係だけど、こんな形もありなんだろうなと思える。2016/05/11

飛鳥

25
赤毛にそめ長身でお洒落にスーツを着こなし81歳の今もなお男性と別れたりナンパされたりとバイタリティに溢れたハルカの幼少期から50代半ばまでの物語でした。前半部分の子供の時分から女学生時代にお話は脇役の方たちの個性やキャラが掴み易く、ハルカ自身もお茶目で可愛くて活き活きしていて面白かったのですが、結婚した大介の度重なる浮気の辺りからハルカが自身を責めるような姿に81さいの現在のような逞しさも活力も感じず弱いまま夫に周囲の男性に流される姿にはうーんと感じてしまいます。2017/05/04

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