出版社内容情報
★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。
内容説明
昨日までの暮らしが、明日からも続くはずだった。それを不意に断ち切る、愛するひとの死―。生と死と、幸せの意味を見つめる最新連作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アサガオ先生
278
その日の前に゜゜(´O`)°゜「未来に向かって歩いていた」.「愛する妻の死」.「残された父と子」.「毎日続くと思っていた生活...」.「幸せとは...」.「余命宣告◇私なら、耐えられない日々が続いたと思う。人生はあっという間で、気付けば、何十年という月日がたつはずなのに、カウントダウンが始まって、初めて何でもないようなことが幸せだったと思うのかもしれない。◇『その日の前に』今日という一日一日を大切に生きたい◇『その日』は世界中のだれびとも逃れることはできない◇『死』を恐れず、正しく『生きていきたい。」2016/12/03
馨
211
色々な形の『死』がテーマで、短編ですが最後にはこの全ての物語には繋がりが見えてきます。 突然今までいた人がいなくなる死。 死を宣告され徐々に死が迫るのを受け入れながらの死。 死に行く人・残された家族の気持ち。 人が死ぬ意味。 人間としての当たり前のことである死なのに「どうして妻なんだ?」「どうしたわが家だったんだ?」と、なかなか受け入れられない人間。 リアルな日常を描いた感じの作品なので身近な人の死を経験したことのある人なら、涙を流さずにはいられない作品です。
アサガオ
151
その日の前に゜゜(´O`)°゜「未来に向かって歩いていた」...「愛する妻の死」...「残された父と子」...「毎日続くと思っていた生活...」...「幸せとは.........」2016/08/06
Shinji
143
素晴らしい作品でした!『その日』というのは誰にでも来るものだけど、40代も半ばで、まわりの人が亡くなるという経験が多くなって「死」というモノに多少なりとも免疫がついている私でも、自分の場合の覚悟なんて出来ていない… なのに読んでいてそれぞれの覚悟に感情移入してしまい、涙が滲むのを止められなかったです。悲しみは時と共に癒えることがあるものだけど、不安は時で解決できない… それだけに和美の《忘れてもいいよ》が胸にささりました。短編集ながら、最後に全ての話が繋がる、深く心に残る一冊です。2015/12/01
つーこ
105
再読。誰にでも訪れる『その日』。覚悟なんかできません。準備なんかできません。『その日』に怯えて暮らすのも違うと思うけど、今ある幸せに感謝しながら生きることはできそうだ。2010/06/07