内容説明
宇宙には、沢山の孤独と、沢山の夢がある―人気ミステリィ作家、森博嗣が初めて自ら描いた絵本。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年生まれ。工学博士。某国立大学工学部建築学科助教授の傍ら、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し小説家としてデビュー。小説の他にも、エッセイや趣味の本、絵本など多方面で活躍中
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
180
星の王子さまではなくて玉子さま。森博嗣さんの可愛い絵本。たった1人しかいない大小の星をまわると、この世界のいろんな不思議が見えてくる。なぜ星はまるくて、星と星は引かれあって、永遠に回り続けているの。ボールを投げたらぐるっと一周して戻ってくるし、どうなっているの。きれいな光があったとしてもここには誰もいないから、何のためにあるの。孤独を忘れようと俯く人もいるし、最後の一本を目の前にして躊躇う木こりもいる。宇宙の旅は続く。さらに遠くに浮かぶ青い星。ここには何があるのだろう。穏やかで温かな平和な星なのだろうか。2023/12/31
シナモン
121
「誰もいない星」「三角の星」「縄跳びの星」「木こりの星」「クリスマスツリーの国」…宇宙の小さな星に住む玉子さまが愛犬ジュペリといっしょにいろんな星を旅する物語。物語が進むに連れて内容は科学的なものから哲学的なものへ。「木こりの星」以降はぐっと心に響きました。宇宙に上下左右がないようにこの本も逆さまにしたり横にしたりして楽しめます。そんな所も素敵だな。森博嗣さんが描くかわいい絵も印象的な一冊でした。2023/06/24
ままこ
77
空想と科学。孤独と夢。可愛いイラストで描かれる哲学的理系絵本。巻末に各星の森さんの解説入り。玉子さんのロケットはそういうタイプだったのか…。2018/11/05
emi
32
星のたまこさま、です、王子様ではなく。ミステリー作家・森博嗣氏が描いた絵本その1。宇宙のとある星に住む玉子さんと愛犬ジュペリは、おじいさんの作った古いロケットで、様々な星へ旅行します。玉子さんの星を除く25個の星には、それぞれの個性があり、文章は常に読み手への問いかけになっています。小説の印象と全然重ならない絵柄にかなり驚きつつ、投げかける言葉にはやはり森イズム健在。この絵本の最後にある解説がポイントですね。色々な視点で物事を考えられる絵本です。2015/01/16
じょんじょん
31
『STAR SALAD』についで森ワールド堪能しました『星の玉子さま』。SALADのほうが続編なのに先に読んでしまった。(特に問題ありません)お話は完結しているほうが少なくて、問いが投げかけられるお話が多いです。それが一編、一編に不思議な余韻を醸すこととなっているようです。お話はときに思索的であり、ときに哲学的でもあります。そしてEGGもSALADも解説がまた楽しめるのですよね。SALADのほうがよりポエム的ではありましたが、どちらも日常を少し立ち止まって、内省してみる良い機会になりますね。2017/06/10
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