出版社内容情報
夫と娘を亡くし失意の中にいた晃子。インドネシアの島に向かう飛行機が墜落し、朦朧とした意識の中で少女の不思議な歌声を聞く
内容説明
発端は航空機の墜落事故だった。その直後に、胸を刺し抜かれた首なし死体がチャイナタウンで発見される。アニマル・セラピーの研究者である晃子は、墜落現場から奇跡の生還を遂げ、自ら事件の渦中に突き進んでいく。そこで目にしたものは…新たなる神話の序曲にすぎなかった！今なお残る吸血鬼の伝説…神話の封印を解く旅が始まる。神秘の歌声を持つ少女を救え。愛と再生のスペクタクル巨編。
著者等紹介
真保裕一［シンポユウイチ］
１９６１年、東京生まれ。千葉県立国府台高等学校卒業後、アニメーションの制作に携わる。９１年、「連鎖」で第３７回江戸川乱歩賞受賞。９６年、「ホワイトアウト」で第１７回吉川英治文学新人賞受賞。９７年、「奪取」で第５０回日本推理作家協会賞と第１０回山本周五郎賞をダブル受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
薦渕雅春
32
15年ほど前の作品。シリーズにはなってないのだろう。夫と娘を亡くしてしまった研究者・栂原晃子。インドネシアでの航空機墜落事故で奇跡的に助かる。助かった所はカリマンタン島、日本語的にはボルネオ島？ 晃子はそこで不思議な光景に出会い、2週間ほどで奇跡的な回復を果たす。アニマル・セラピーを研究している晃子は、助けられた村で聴いた少女の不思議な歌声と自分の身体の回復の関係に興味を覚える。しかし、誰にも話さないとの約束と、研究者としての葛藤が。終盤、誰が味方で誰が敵なのか？ストーリーの終末も謎を含んだまま展開する。2019/08/15
そのぼん
31
夫と娘を事故で亡くした女性が飛行機事故に遭ってしまい・・・。ヴァンパイアとか、面白くなりそうな要素はあったけれど、そのぼんにはこの作品は合わなかったようです。残念・・・。2013/10/29
HoneyBear
12
文章はうまくてそれなりに面白いのだが、あまり深さがない。特に終盤が良くない。二流の冒険譚になってしまった。
youyou88
9
研究に没頭し家庭をないがしろにしてきた晃子。 突然夫と娘が事故死し自分を見失ってしまう。 薬ではなく、動物によって自然治癒力が高まり癒されるアニマルセラピーに興味を持ちその研究のためにインドネシアを訪れる。 ところが途中飛行機墜落事故に遭い山岳中に隠れ住む部族に助けられる。 そこで神と崇められる少女と出会う。 https://ameblo.jp/harayou1223/entry-11235445452.html2022/05/09
くろり - しろくろりちよ
8
久しぶりに読む真保裕一作品。飛行機事故に遭った主人公が「吸血鬼の村」と言われる集落で、ミュージックセラピーを受け奇跡の回復をし…「神の力」と等しい歌声を持つ少女を巡って、争いが始まる。ドキドキ感とスピード感、どちらもまだ健在だけれど、以前の作品よりは少し弱って来たかな、と。超音波や医学的な知識が挿まれていることに個人的にはちょっとわくわく感が増した。これから、こんな夢の医学があれば…と、少女の歌声を欲する人々の気持ちも解ってしまうような。2011/10/01
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