出版社内容情報
第二次大戦後、旧満州で国府軍と中共軍の戦いにまきこまれた日本人に何が起きたか。当時七歳の少女が体験した凄まじい状況の記録
内容説明
「〓子」とは軍の検問所のこと。1948年、旧満州(中国東北部)では国府軍の支配下にあった長春を、中共軍が包囲して兵糧攻めにしたため、市民は忽ち飢餓に瀕した。人々は脱出を計ったが、行く手を中共軍に阻まれ、狭い緩衝地帯に閉じ込められて地獄が現出した。これは、当時七歳だった日本人の一少女の貴重な体験の記録である。
目次
長春篇(赤いガラス玉;過去からのメッセージ;絶望都市・長春;〓子、再び)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
15
敗戦後も著書の父が製薬工場を経営していたため満州に残る。 国民党と八路軍の戦いの狭間にある卡子(チャーズ、関所のような所)。多くの人々が飢餓状態で人肉も売買されている。著書は「大地の子」を盗作として提訴したが敗訴。共産党の陰部のためほとんど明らかになっていないため、当作品は歴史的に貴重。下巻へ。2015/05/30
ゆたか
2
戦争を知らない世代は読んでおくべき一冊。悲惨すぎて、たむけんもちゃ~とか言えなくなる。2012/04/21
棕櫚
0
チャーズでの様子はとにかく衝撃を受けた。2015/12/02