内容説明
熱帯と化した東京を、システムエンジニアが、CIAとKGBが、エアコンを爆破する過激派が、部長もどきが、水棲人が疾走する。
著者等紹介
佐藤哲也[サトウテツヤ]
1960年静岡県生まれ。成城大学法学部を卒業後、コンピュータ・ソフトウェア会社勤務を経て、1993年『イラハイ』で第5回日本ファンタジーノベル大賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シロナガススイカ
15
『あれ、この詳細設計書って、基本設計書とどこが違うの?』/神々が遣わした熱気と湿気により、東京は熱帯と化した。/幼い頃より図書館で見かけていた思い入れのある表紙なのだが読んだことはなかった。まさかこれほどまでにイカれた内容だったとは。読もう読もうと思っていたが、読まなくてよかった。いまじゃないと絶対読みきれない。独りよがりで未熟の模範と言えると思わざるを得ないけれども、しかし、多分に面白味を含んでいるのは間違いないし、なにより言語化力がすごい。あとは、どれくらい考えて書いてるかが気になるところ。2025/05/01
Matoka
12
なんか……不思議な世界観。よくわからなかった。2015/10/31
月世界旅行したい
10
本書を読む前にウルトラファイトと哲学者サッカー(モンティパイソン)を観ることをお勧めします。こっちをSFオールタイムベスト投票に入れれば良かったのかもしれない。もっと売れてほしいです。カバーのゆるい絵がここまではまっているのもおかしい。2014/04/10
シャル
10
不明省の役人である主人公と、CIAと元KGB、そして愛国者を騙るテロリスト、さらには水棲人の、事象の地平を巡るスパイアクション、そして、それはともかく悪化するデスマーチがホメロス風に語られる。とまあ、なにも考えずに大枠を説明するとこうで、細部は色々と社会批判っぽかったりプラトンファイトだったりするのだが、内容としてはそのあたりは実にどうでもいい。それでもまあ沢蟹まけるよりはストーリーを追いかけていたが。とにかく意味不明とパロディの世界を突っ走り続けて読者の置いてきぼり感を楽しむものなんじゃないだろうか。2010/12/20
くろねこ
8
伊坂幸太郎さんの本で知った作家さんで、試しに読んでみたのですが面白かったです。何て言ったら良いのでしょうね。話の展開は不条理な感じなのですが、表現や例え方等が凄く面白かったです。最初パラパラとページを見ると、改行が極端に少ないし、中には全く改行の無いページもあるので、みっしりと文字が詰まっていて圧倒されました。書き方も、特に文字数を揃えている所とかえらく拘った感じがしました。他の本も読んでみようかなと思います。2011/12/23
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