内容説明
不安の種が頭をよぎる。己の分身を仮想世界に送り込み、チャットで会話を交わす二人。今はまだいい。遠距離恋愛という特殊な状況下においては、こういう付き合い方も、ある意味ロマンチックだ。しかしこの距離の壁が取り払われたらどうなるか。おれたちは以前のような、ごくありふれた恋人同士の姿に戻れるのだろうか―。ゲーム。チャット。仮想世界の中で愛と憎しみが生まれる。待望のサントリーミステリー大賞受賞後第一作。
著者等紹介
中野順一［ナカノジュンイチ］
１９６７年静岡県浜松市生まれ。早稲田大学教育学部卒業。２００３年、「セカンド・サイト」で第２０回サントリーミステリー大賞を受賞。『クロス・ゲーム』が受賞第一作となる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
14
こちらも一気読み。面白かったゾ。2016/04/30
ぼっこれあんにゃ
2
◯展開がスピーディで読みやすいのは良いのですが、謎が解けた時にはあっけにとられてしまった。動機やら設定やらイロイロと納得できないことも多く、のめり込むことのできない小説でした。ヤミ金関係者を描いた部分や、情報屋〈ハル〉とのやりとりの場面はなかなか良いなと思いました。2015/08/29
鈴と空
2
「わからん」がたくさん。そんなことがあんな事件の動機になるってことも、少しでも自分を捜査から遠ざけることよりそんなことが重要なのかってことも。でも、私には「わからん」だし、同じく理解出来ないという人も多いだろうと思う反面、そこに理解・共感出来るという人も少なからずいるのかな、と現実の事件や何かを見て思う。2010/10/07
Yomeko
1
★★★☆☆ セカンドサイトに雰囲気似てる。主人公の性格も。ちょい役だけど、いい人そうなハルが気になる2014/05/04
はるこ
1
作者の出身と大学に親近感。 通り魔、不正発覚、アパート火災、退職、恋人の失踪と不運続きの沢口航太。ヤミ金の彼が殺された本田沙也加。オンラインゲームで繋がれた事件はオンラインゲームで終わる。 航太の過去など登場人物の背景や事件の詳細等、複雑になる要素は沢山あったけど軽いタッチなのは読みやすくて物足りない。ゲーマーじゃなきゃわからないよって心理はちょっとずるい。警察の扱いが雑で、最後まで警察らしくはなかった。それにてしても航太のキャラ名アスカはどこから来たんだろう？2011/11/11
