内容説明
宝塚の娘役の千花と雑誌記者の萌。若く美しい親友同士の恋のゆくえ。「週刊文春」連載時から話題を呼んだ華麗な世界。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
1954年山梨生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍。1982年エッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」がベストセラーとなる。86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で第94回直木賞を受賞。95年「白蓮れんれん」で第8回柴田錬三郎賞受賞。98年「みんなの秘密」で第32回吉川英治文学賞受賞。現代小説、歴史小説、エッセイと、常に鋭い批評性を持った幅広い作風で活躍している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roomy
15
ライブラリー本。お金持ちのお嬢様もなにかと大変ですね。笑 宝塚って本当にこんな風に金ばかりかかって役を買ったりするものなのかな。宝塚にはまったく興味がないけど話としては面白かった。2012/09/17
Chi.K
7
初林真理子。表紙で選びました。美女二人が初めて男性によってプライドを折られる話。年齢が同じ主人公たちということで入り込みやすかったが、読む人によってはセレブで傲慢で男にチヤホヤされるのが大好きな中身のないお気軽に生きてる二人に心底腹立つ話だろう。それでも初めて挫折を味わう二人に共感するようなしないような。きらびやかな世界ならではの悩みを覗き見るならおすすめな本。2014/02/12
そのぼん
7
お金持ちのお嬢様がそのまま大人になって…という感じのお話しでした。 宝塚歌劇団の描写…本当にこんな感じだったのかな、って思いました。2012/03/26
cithara
6
読了してハタと疑問に思う。タイトルの「野ばら」はどういう意味だったのだろう。作品中にこの言葉は一度も出てこない。世間の荒波に揉まれる二人の若いヒロインを野ばらにたとえたものかしら? と勝手に解釈する。作家になりたての頃の林真理子が、都会に翻弄される田舎娘のとまどいを軽妙洒脱に描いたエッセイは何作か読んだことがある。本書を読んで少なからず驚いた。きらびやかな東京・京都のアーバンライフを、なんと余裕ある目線で描いていることか! ヒロインもタカラジェンヌだったりマスコミ業界の人だったり。女子の憧れの職業だ。 2019/03/14
星落秋風五丈原
5
「平成の『細雪』を書きたかった。贅沢で、華やかな世界を、緩やかな物語の流れの中で」週刊文春に連載された作品。若く美しく家柄もよく金もある25才の二人の女性のきらびやかな生活が描かれる。一人は著名な内科開業医の娘で、宝塚の娘役をやっている千花。もう一人は一流建設会社会長の孫で、今は女性誌編集者の萌。二人は名門お嬢様学校の友人である。2004/06/13