内容説明
羽田空港の明かりが見えるマンションで、親子三人が惨殺された。そぼ降る雨の夜、犯人の痕跡は闇に消えた。ただひとり難を免れた高校生の長女は、翳のある美少女。彼女には、自分を大事にできない理由がある。行き詰る捜査、新たな殺人。事件を追う女刑事は、かつて憧れた先輩刑事が代々木公園でホームレスになっていることを知る。敏腕でならした男が、いったいなぜ。女刑事は彼を日当2000円で助手として雇い、珍コンビの新たな捜査が始まった!骨太なプロット・大胆なトリック。青春ミステリーの名手が放つ最高傑作。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県前橋市生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞。以来、青春ミステリーの旗手として読者の支持を得る
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感想・レビュー
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らー
12
ストーリーは面白くて、犯人探しに夢中にはなりますが、 不要な描写があまりにも多く、主人公のしゃべり方も いちいち面倒くさくて、キザなのか、元刑事だからなのか、 とても美女二人が好きになるとはちょっと思えず・・・。 2014/03/09
みきりん
6
ホームレス探偵の主人公、よれよれの出で立ち・いつでもタバコの吸殻をプカ~、ペットボトルに安物の焼酎を携帯、世も捨て人間関係も捨て、た、はずなのに、跳ね返りの女刑事の依頼で殺人捜査をするはめに…。事件は一家惨殺殺人。見かけはよれよれだが、昔は誰もが唸る優秀な刑事だった。ほっとけばいいものを、ついつい捜査するうちに昔の本能がそして頭脳が動き出してしまう…。口を開けばシニカルなこの中年ホームレス。女刑事や女子高生とのやりとりを読んでいるだけでオモシロい…志向の変わった探偵小説。2010/01/19
marie claire
3
初樋口作品 引き込まれて一気に読んだ 椎葉がホームレスなんてもったいない!でも警察時代はどんな人だったんだろう。やっぱりプライドの高い組織の一員だったのかなぁ・・・ ホームレス生活、長い旅路を乗り越えたら何倍も成長した姿でカムバックしてほしいなぁ、なんて思いながら読みました2010/10/28
ohoba3
2
この女刑事の続編が読みたい。
てんぐ
2
引用:P65 「今でも中村さんは一課のブラッド・ピットと評判ですよ」 「なんだねその、ぶらぶらちょっと、というのは」2011/06/11