内容説明
“魔女”レイチェルの処刑まであと数日。彼女の無実を信じ、愛しはじめた青年マシューをよそに、町のひとびとの魔女への憎悪が高まりはじめ、病状を悪化させた判事は瀕死の床に伏せる。状況はまさに四面楚歌―マシューは不屈の調査を続行する。すべての背後にいるのは誰か。その目的は何か。そして悪魔は実在するのか。手がかりはなく、武器もなければ仲間もいない。それでもマシューは、正義と真実を信じて、戦いをあきらめはしない。そう、真の「悪」を暴き出すまでは―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
189
下巻は レイチェルの無罪を信じる マシュー 奮闘の巻である。 邪悪な町ファウント・ロイヤルに 住む人々…彼らは 一体何を隠しているのか? 魔女にされたレイチェルの運命は どうなるのか?下巻は マシューの成長… 恋と冒険の物語だった。2018/08/01
ラム
23
素晴らしかったです。飽きさせない予想外の展開で、上巻の倍のスピードで読めました。トリック自体はなんだそんなんかという感じですが、マシューと一緒に少しずつ謎を解き明かしていく感じはとても楽しかった。絶望の中でも真実を追うことを諦めないマシューの姿には勇気をもらいました。アクションあり、恋愛あり、冒険ありの、映像で見てみたいと思わせるような壮大な物語。"贈り物"のシーンは今年いち感動したかも。どう考えても名作なのに絶版なんて信じられない。もっと読まれるべき作品です。2016/09/05
バ度ホワイト
10
次々と謎が解き明かされ、胸を好く展開に待ってました!!て感じの下巻。旅一座がやってきたことで、あれよあれよと話が進みまくり、なるほどね~読ませるな~後半は一気。マシューとレイチェルの絆と逞しさ、距離感にハラハラほっこりしてしまう。じめじめした町の感じは映画『スリーピーホロウ』を思い出した。2016/10/13
明るい♂
8
「魔女は夜囁く」この邦題すごくいいと思う。 しかし、実際読んで見るとなぜこんなタイトルなのかと ずっと疑問に思っていたのだが、生涯三回目の再読 でやっと謎が解けた。 物語中盤のウッドワード「あの魔女はお前の夜の鳥のようなものだ」 のようなセリフがある。 おそらくそこからきているのではないかと。 今回の再読も楽しかった。 次の再読はおそらく10年後くらいかな。笑2016/07/07
みさ
7
アメリカ開拓時代の魔女裁判が舞台。セイレム魔女裁判がよく引き合いに出される。魔女疑いの女性をすぐ吊るさないと住民がみんな出て行って町が滅びそうという、類を見ない圧迫感と絶望感の中の殺人犯推理ミステリである。彼女の状態があまりに積みなので、これ本当にどうやって解決するんだ…と物語は最後まで緊迫する。処刑直前の主人公のまさかの行動もすごい。良い冒険成長ミステリであった。しかし時代ミステリを読んでると頻出のニューゲート、本当に酷いところだったんやな…2022/06/27