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研究叢書
テキストにおける語彙的結束性の計量的研究

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  • サイズ A5判/ページ数 230p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757608252
  • NDC分類 814
  • Cコード C3381

出版社内容情報

現代日本語書き言葉均衡コーパスを使用した計量的手法により、文体的特徴、文章構成、多義の出現傾向などを分析し、明らかにする。本書は、語彙的結束性という概念について計量語彙論的な観点から分析を行った初めてのまとまった著作である。語彙的結束性は、文法的結束性と並んでテキストを成立させる性質のひとつであり、ハリデー&ハサンによって一九七〇年代に提唱された概念である。
しかし、同様の現象は永野賢『文章論詳説』における「主要語句の連鎖」に見られるように、国語教育や作文指導などで考察されてきたものである。一方で、計量語彙論を応用した研究として文章の構成を捉える研究も独立に行われてきた。本書は、これらの異なるアプローチを語彙的結束性という概念で融合させたものである。それを可能にしたのが多様なレジスター(言語変種)を含む『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(BCCWJ)である。本書では、TTR(異なり語数の延べ語数に対する比)といった統計量や語彙の時系列的な分布を基にテキストの文体的特徴、文章構成、多義の出現傾向など多様な分析を行っている。

第1章 テキストにおける語彙的結束性
1.1 語彙的結束性とは
1.2 先行研究
1.3 本研究で明らかにすること
1.4 本研究で利用するデータ及び主なアノテーション
第2章 テキスト全体の計量的特性と語彙的結束性との関係
2.1 語の平均使用度数に現れるテキストの特徴
2.2 TTRによるコロケーション環境の計量
2.3 TTRに影響を与える品詞
2.4 TTRはどのような条件で変化するか
第3章 テキスト中の語の分布と語彙的結束性
3.1 同一見出し語の出現間隔の分布
3.2 テキストにおける多義語の語義の分布
3.3 テキストにおける多義語の意味の集中度
第4章 テキストの構造と語彙的結束性
4.1 共起語率の分布からみるテキストの語彙的特徴
4.2 テキスト中の全段落間の語彙的結束性とテキストの構造
4.3 語彙の類似度に見られるテキストの構造
第5章 まとめと課題
5.1 本研究で明らかになったこと
5.2 今後の課題
参考文献
初出一覧
謝辞
索引

山崎 誠[ヤマザキ マコト]
筑波大学大学院文芸言語研究科博士課程単位取得退学。文学修士。
東京学芸大学連合学校教育学研究科修了。博士(学術)。
現在、国立国語研究所研究系言語変化研究領域教授。
専攻、日本語の計量的研究。

内容説明

テキストを成立させる性質の一つである「語彙的結束性」は、従来、日本では主に文章理解や作文教育という国語教育を中心とした場面で展開されてきた。本書では、『現代日本語書き言葉均衡コーパス』(BCCWJ)の活用により、計量的手法を用いて、テキスト内における同性質の現れ方を明らかにし、文体的特徴、文章構成、多義の出現傾向など多様な分析を行う。

目次

第1章 テキストにおける語彙的結束性(語彙的結束性とは;先行研究;本研究で明らかにすること;本研究で利用する主なデータ及びアノテーション)
第2章 テキスト全体の計量的特性と語彙的結束性との関係(語の平均使用度数に現れるテキストの特徴;TTRによるコロケーション環境の計量;TTRに影響を与える品詞;TTRはどのような条件で変化するか)
第3章 テキスト中の語の分布と語彙的結束性(同一見出し語の出現間隔の分布;テキストにおける多義語の語義の分布;テキストにおける多義語の意味の集中度)
第4章 テキストの構造と語彙的結束性(共起語率の分布からみるテキストの語彙的特徴;テキスト中の全段落間の語彙的結束性とテキストの構造;語彙の類似度に見られるテキストの構造)
第5章 まとめと課題(本研究で明らかになったこと;今後の課題)

著者等紹介

山崎誠[ヤマザキマコト]
博士(学術)。国立国語研究所研究系言語変化研究領域教授。専攻、日本語の計量的研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

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#感想歌 言語処理辞書はMRDと呼ぶ。基本人間使う辞書だし 「言語処理辞書はMRDとも呼ばれ、多くの場合、人間が使う一般的な辞書とは区別されます。」日本語が不明だあれの視点なの何言っているかわりませんが。訳悪いよりも発話者立場です言語を解読する視点どこ2017/05/26

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