内容説明
「十年後、僕は結婚を申し込みます」。見知らぬ少年の手紙にはそうあった。出会いと別れ、運命の転変、人が生きる拠り所とは何か?生きる勇気を与えてくれる傑作長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美雀(みすず)
36
登場人物が向上心の塊みたいな人ばかり出てきて素敵だなぁと思う。年齢、性別を問わず、温かな交流が微笑ましい。自分の息子の初恋の相手と知人を介して知り合った台湾の女性。一方は娘みたいな感じで、一方は女性として意識している感じがする。果たしてどうなるのかな?「飛行蜘蛛」は見てみたいですね。2014/01/16
がいむ
29
宮本さんらしく、品のある、だれかのために一生懸命になる人たちが出てくる。銀座「とと一」で主な登場人物が顔をつなぎ始めた。さてさて、”冬の約束”はどうなるのだろうか。2014/01/30
マリリン
14
見ず知らずの少年から手渡された手紙は、10年後に会って、そして結婚を申し込むというもの。なんて素敵なラブレターなのでしょう。私だったら本気にして10年後に指定された場所に行ってしまうかもwこれからどのように展開していくのか、下巻が楽しみです。2012/09/19
藤枝梅安
9
◆10年後の12月5日に「蜘蛛の飛行」を一緒に見に行きましょう、 という手紙をもらった留美子のその後の10年の中の後半の物語り。 キーワードは「約束」 ◆登場人物それぞれが「約束」を果たすために誠実に生きていく姿を描いている。 ベテランらしい落ち着いた話の運びの中にそれぞれの人物像が鮮やかに浮かび上がり、 一人一人の生活が織り成す物語りは現実味があり、抵抗なく読み進むことが出来た。2009/05/26
みっちゃん
4
一気に燃え上がる恋ではなくて、ゆっくりと時間がかかって形になる恋・・・宮本作品は大人の恋が静かに描かれていて、ゆっくりと想いが広がっていく様子が好きです・・・。