内容説明
貴重な作家をうしなった。戦争の記憶を終生つむぎ、亡妻、旧友をしのびつつ、自身の年輪をここにしるす。戦争、妻と友、そして老いゆく日々をしるす名篇。
著者等紹介
古山高麗雄[フルヤマコマオ]
大正9(1920)年朝鮮新義州で出生。旧制三高文科中退ののち応召、昭和18年マニラをふりだしに大東亜を転々。昭和21年戦犯容疑でサイゴン中央刑務所に拘置、22年復員。昭和45年「プレオー8の夜明け」で芥川賞受賞。平成6年、「セミの追憶」で川端賞受賞。平成11年、妻明子心筋梗塞で死亡。平成12年、「フーコン戦記」など三部作により菊池寛賞受賞。14年3月逝去。享年八十一
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