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天皇の船

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163196107
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

終戦後、「勝ち組」「負け組」の抗争に揺れるブラジルで起きた移民一家心中事件。その家に、御真影と共に飾られていた謎の写真。時は流れ1988年、ブラジル社会を震撼させる死神部隊と呼ばれる私刑組織があった。日本、そしてブラジルで別々に起きた殺人事件。2つの死体は旧円紙幣を握りしめていた。壮大なスケールで戦後移民史の闇に迫る、堂々のデビュー作。戦後移民史の闇を暴く超弩級サスペンス。

著者等紹介

麻野涼[アサノリョウ]
埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。現在フリーライター。ブラジルを中心とする。日系人移民史・現代史をライフワークとする
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Urso

2
史実を元にした殺人事件。戦後の日系ブラジル社会で起こった"勝ち組vs負け組抗争"(日本が戦争に勝ったと思っている勝ち組vs負けを認識していた負け組の対立と暗殺事件)や"帰国詐欺"(日本が戦争に勝ち、天皇が自分達を迎えに来るというデマを流してお金や土地をまきあげたりした)を背景に、それに絡んだ者達が次々に殺されていく・・・。物語としても非常におもしろいが、フィクションでありながら史実に忠実に書かれているので、ブラジル日系社会について知るための良書。2012/10/18

だけど松本

1
登場人物が多くてごちゃごちゃしてるし、いつ過去から現在の話になったのかもよくわかんなかったし、最後の方数ページだけで収集つけるんじゃなくて、もっと読者がどういうことなのか考えられるようヒントを小出しに与えながら書いていけばよかったのにと思う。2016/02/09

mitsuru1

0
日本、そしてブラジルで別々に起きた殺人事件。二つの死体は旧円紙幣を握り締めていた。 中南米への移民の実態と、終戦後の日系社会の混乱と事件など、少しは知っていたが何ともはやな話である、そして現代でも日系の人々に対する使い捨ての態度は変わっていないのかも。話は重苦しいが傑作だと思う。2011/02/04

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