下田情死行

西村 京太郎【著】

文藝春秋（2000/03発売）

• サイズ B40判／ページ数 301p／高さ 17cm
• 商品コード 9784163190808
• NDC分類 913.6
• Cコード C0293

出版社内容情報

引退した元女優を探すことを依頼された私立探偵が、彼女と無理心中を図った疑いをかけられた──。五篇収録の最新短篇集

内容説明

私立探偵・橋本が受けたある依頼―。それは、二年前に突然引退した女優・白石由加里を捜すこと。簡単に居場所を見つけ出した橋本は、由加里の部屋で話をするうちに、意識を失う。病院で目覚めた橋本は驚愕の事実を知らされた。由加里は死んでいたのだ。無理心中の疑いをかけられた探偵を助けるため、十津川警部が立ち上がる―。表題作ほか、傑作ミステリー五篇収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ねなにょ]

『殺し屋Ａの記録』『タイムカプセル奪取計画』『阿蘇幻死行』『下田情死行』『道後温泉で死んだ女』の五編からなる短編集。1999年から2000年に発表された作品。短編ゆえの制約もあるのでしょうが、どうも、どの作品も事件解決まで駆け足すぎて、欲求不満が残ってしまった…。

2016/04/20

[葉]

引退した女優の捜査依頼を受けた私立探偵の橋本が容疑をかけられ、十津川警部が真相を突き詰めていく。井上徹が最初、怪しいと思った。人生の岐路に立ったとき、最後の決断をしなければならないときに中国五千年の二日酔い秘宝に従って最良の助言を与えるという文句は、妖艶さを帯びていると感じた。2億円を強請るのに疑問を感じた十津川警部は警部としてそれ相応だろうと思った。阿蘇の栃木温泉に行ってみたいと思った。後半の三村と亀井のやりとりは面白く、迫力がある。

2017/09/23