出版社内容情報
温泉でマッサージ椅子に磔になった「おれ」に迫る赤い光の正体とは……。表題作の他、読者を異次元へと誘う、オモシロ怪奇な12篇
内容説明
隣国から謎のミサイルが飛来して…ストーカー女から料理のもてなしを受けて…飛び乗った新幹線が冷凍庫化して…元プロレスラーの嫁に浮気がばれて…突然、「おれ」を襲うユーモラスでありながらも、じわりと怖い出来事の数々。まさか、温泉のマッサージ椅子で磔になるなんて…「うひょー」「うおーっ」「わあっ!」思わず叫んでしまう、シーナ的オモシロ怪奇な13篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
myunclek
13
学生時代好きで良く読んでいた椎名誠。超久しぶりに手にしたが、当時と変わらず破天荒な物語。もう少し書けばいいのにと思う作品もあるけど、あいも変わらず酒の匂いが漂う描きっぷり。懐かしく読ませてもらいました。2018/05/21
がるっち
13
この帰りの新幹線の中で一本書き上げてしまうのだ。その後乾いた内蔵にビールを流しこむのだぞ。むふふ。しかしこの車両冷房が効き過ぎてるな。寒いぞ。みたいな感想を持っている時に、次から次へとファンタジーやSFの世界に思いを馳せ参じながら書いているんだろうか。面白い。2013/06/19
hirayama46
4
主に90年代後半に雑誌に掲載された、SF(あるいは超常小説)中心の短編集。なかなかバラエティ豊かで、どんどん巨大化していく人間を描きつつもやや尻すぼみなラストがかわいらしい「考える巨人」、幻想的なホラーとも言えそうな「狸」、妻とのバトルを描いたスラップスティック的な「飛ぶ男」あたりが良かったです。2024/06/13
okawari
4
12篇のSF短篇集。落ちは特に無いが、非日常感がなかなか良い。『三角州』どことなく新世界よりのような世界。一番お気に入り。「机上の戦闘」これは酒による妄想かそれとも現実か…。特に落ちはない。『アルキメデスのスクリュウ』旅先で少し変わった人にからかわれた話。これもお気に入り。『問題温泉』筒井康隆の短篇集にありそうな話。『考える巨人』前半の日常が少しずつ変わっていく場面と、後半の全て投げ捨てるようなストーリ―が面白い。他の話より展開がはやい。2014/10/25
スルメ
3
ぞわぞわする話が多くて面白かった 中でも「熱風」は作者の実体験が元になっているのではないか 2016/10/09