出版社内容情報
古札を整理改編し、周を全盛に導いた周公旦。後年、亡命を余儀なくされた折、あえて巫祝が盛んな野蛮の国、楚を選んだ意図はなにか
内容説明
孔子が夢にまで見た至高の聖人の生涯。太公望と並ぶ周の功労者。殷を滅ぼし、周王朝を全盛に導いた「礼」の力とは何か。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
17
オール読物1999年6月号に掲載されて、酒見氏のインタビューもついてい ました。今書いている孔子とその弟子の物語の中で、孔子が是とした 周の初期の名君周公旦についての物語です。 文王が死に、息子である武王が太公望という軍師を得て軍をあげ、 周をうちたてる。弟である周公旦は、彼の補佐として、彼の死後は 武王の息子を補佐してゆきます。 少し前に宮城谷氏の「太公望」を読んだところだったので、 この二つの物語に出てくる彼の落差を楽しみながら読みました。1999/08/12
れじーな
5
読み始めはまるで学術書のようだと苦手感を抱きましたが、酒見氏独特の語りになってからは楽しめました。周の為、父兄の為に身を尽くした彼が限りなく無心に描かれているので、報われなさが切ないです。楚に下ってからの冒険譚も、まるで見てきたように描かれ、異文明の存在が非常に興味深かったです。人肉食をこれほどさらりと納得させてしまうのは流石です。読んでいてイメージは何故か、藤崎竜氏の漫画「封神演義」の周公旦、光栄の直訳「封神演義」の太公望でした。「封神」に影響されすぎです。2010/10/20
kinaba
4
これまでどうしても封神演義のイメージでこの時代を読んでしまう私でしたけど、いやはや、面白かった。非文明から文明への端境期の人物像の興味深さだなあ。2009/10/03
taki
3
読みやすくてわかりやすい。 自分の中でイメージしていた太公望とこの本に出てくる太公望のキャラがかけ離れていて面白かった。 また、殷から周への移り変わりがすんなりと理解できた。良書だと思う 2007/03/05
nob
3
孔子に担がれて変なハクをつけられてしまったために、名前は有名なのに実体がよく分からない人物、周公旦の物語。殷を滅ぼしたあとの周王朝をかろうじて安定させた有能な政治家の側面と、呪術としての「礼」の大家としての側面が並行して描かれる。呪術を行うシーンの描写は「陋巷に在り」に通じるものがあります。どちらかといえば地味な人物像にふさわしく、物語的には淡々と進行し淡々と終わる感じ。2011/05/09
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