出版社内容情報
栄光を捨て女優を捨て、私をも捨てたあの人は、どんな苦悩を抱えていたのか。究極の女優像を探り、自らのルーツも解きあかす長編
内容説明
人気脚本家が描く、最高の女優とは―。究極の女優像。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
31
筒井さん初読み。女優を突然引退し世の中から姿を消した伯母…その謎を紐解くような物語。数年共に暮らしても、女優紅子の心の内がわからなかったのは何故か?自問自答しながら一つずつ女優紅子のベールをめくっていく。筒井さん自身も役者の伯父伯母とともに暮らしているので、どこまでが伯父伯母、どこからが役者か戸惑ったこともあるのかもしれない。ミステリーとは違う人の心の陰りを覗くような感じ。役者になる人は生まれ持った役者魂を植え付けられているから自分でも自分になり切ろうとしてしまうのか。筒井作品をもう少し読んでみたい。2011/10/31
パンダネコ
1
かつて女優だった、私を育ててくれた人。女優であることをやめた時、私は拒まれた。あれから幾年。今一度あの人対峙してみよう。そんな話。わかるようなわからないような世界感でした。2016/05/03
rii(りい)
0
面白かった。ハードカバーだったからか、量が少なく感じたのか?と思うほどスイスイ読めた。ラストも好きだ。女優の描きかたが私の好きな女優だった2015/08/22