出版社内容情報
大友宗麟とその父との確執を描いた表題作のほか、黒田如水の陰謀に倒れた名家宇都宮家の悲劇「城井一族の殉節」など力作短篇集
内容説明
策謀渦巻く跡目争いを生き抜く男たち。戦国期を描き続ける気鋭の著者最新作。「大友二階崩れ」―キリシタン大名である大友宗麟、若き日の父との確執。「城井一族の殉節」―黒田如水の陰謀に散った、九州の名門宇都宮家の悲劇。「影」―生涯不犯を通した上杉謙信亡き後の壮絶な争い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
16
『城井一族の殉節』は、豊前に所領を持つ名族城井一族が、豊臣秀吉の島津攻めの一翼を担って進駐して来た黒田官兵衛孝高の姦計にはめられ滅んでいく様を哀感を込めて描いている。 『大友二階崩れ』は、九州の雄、大友義鑑と嫡男の義鎮(後の宗麟)の対立とその悲劇的な結末を臨場感溢れる筆致で描いている。 『不識庵謙信の影』は、越後の虎上杉謙信亡き後、喜平次景勝と三郎景虎の養子同士の熾烈な家督相続争いを題材にしている。2001/06/12
ちゃこ
2
【収録作品 3編(初出誌『オール讀物』】 「大友二階崩れ」(1997年4月号)/ 「城井一族の殉節」(1996年12月号)/ 「影」(1998年2月号) 『大友二階崩れ』天文19(1550)年、豊後大友家にて大友義鎮[宗麟]の家督相続を決定づけた政変「二階崩れの変」。 『城井一族の殉節』豊前国城井郷の領主、豊前宇都宮氏(城井氏)。天正15(1587)年の豊臣秀吉の九州征伐、新たに豊前に入封した黒田孝高[勘兵衛,如水]との対立を経て滅亡に至るまで。 (続→)2014/01/28
Sosseki
1
大友宗麟が父と弟を討った大友二階崩れ、黒田官兵衛に領地を奪われた宇都宮家、謙信亡き後の、跡目争いを描いた御館の乱と、戦国時代の大きな流れの中では付随的な事件を描いている。それでも多くの命が亡くなっている…。2018/04/23
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