出版社内容情報
それぞれん夢賭けて、そん夢が破れたのが無鹿──。大友宗麟が作った理想都市・無鹿を訪ねての歴史幻視を描く表題作他、傑作遺稿
内容説明
生死を超えて、人と人とをつなぐものは…著者晩年の境地を示す、珠玉の遺稿短篇四本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らむだ
3
深く深く静かな物語。独特の空気。無鹿という響き。夢か、その先か。2010/08/01
WildCat
2
遠藤周作の本はこれが初めてで、読んだきっかけはタイトルの無鹿が自分の知る町だからです。本当にただそれだけの理由で読み始めたのですが、本編の前半より、後半にある筆者の歴史巡りのような話が面白かったです。ちなみに無鹿の語源はラテン語のムジカmusic(=音楽)から来ているそうです。2013/04/01
ぷるぷる
2
晩年の短篇集。ちょっとうら寂しい雰囲気の表題作が特に印象に残る。史上の人物と自分の人生を重ねあわせる気持ちは理解できます。仕事の定年が人生の転機っていうが今も通じるかは微妙だけど。それと「取材日記」は歴史ヲタ全開でついてはいけないが楽しい。男の一生の執筆に向けた取材だったと、読んだ後知る。男の一生って読んでないから読もう。本書は総じて実に枯れた印象で淡々としてますが味わい深くもある。2013/12/03
ニコラス@ケンジ
1
遠藤周作の 短編が初めて読んだけど、なんか難しかった。 後半の2編はまぁまぁ面白かった。 「気」がどうとかの話も興味深いではあるが 全体的には正直、微妙2022/10/25
dzuka
1
合理的とはなにかと考えさせられる一冊。 世界の不思議を、晩年の遠藤周作氏が書き下ろしいるところが興味深い。2017/01/26