出版社内容情報
ろくでなしの間夫をかばって死罪になろうという芸者の心情は?表題作など、捕物にしっとりとした男女の交情を滲ませた時代連作
内容説明
町方同心のお手先をつとめる廻り髪結いの伊三次。恋しい思い女・深川芸者のお文に後ろ髪を引かれながら、今日も江戸の巷を東奔西走…オール読物新人賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
57
ずっと読みたかったシリーズ。図書館で探すといつもこの最初の巻が貸出中。今回やっと会えました。髪結い伊佐次。おっ母の話も最後の貯めてた銭を盗まれた話も切なくて…。この二人は所帯を持つ事が出来るのでしょうか。読んでのお楽しみにしたいと思います。2018/05/20
さなごん
37
セピア色のイメージ。切ないね。最後もハッピーエンド?ではあるけどでもやっぱり切ないよ。女は哀しいがテーマのような気がする2015/11/30
椿
20
ずっと気になってたシリーズ。デビュー作が、シリーズ化したんだね~スゴいなぁ。主人公は廻り髪結いで同心の手先の伊三次。どの話も物悲しいし、伊三次も一生懸命なのについてなくてひどい目にあうし、ため息が出るよ。とりあえず、続きは読んでいこう。2015/12/12
matsu04
19
廻り髪結いの伊三次は北町奉行定廻り同心不破の小者を務める。髪結いの腕が確かなその伊三次をめぐる人情捕物が5篇。いずれの話もとても良い。畳職おせいの「備後表」が泣けるし、「星の降る夜」のいなみもお文も泣かせるのである。2025/02/20
kazu@十五夜読書会
18
髪結い伊三次シリーズ1巻目。 貧しくても温かい人情あふれる時代劇でした。 捕物余話とあるだけに、捕物前後の事情を詳しく書かれてあり 結果が悲劇に終わっても、共感できました。2012/12/05