出版社内容情報
作者秘愛の浮世絵から想を得てつむぎだされた短篇名品十九篇。市井のひとびとの陰翳ゆたかな人生絵図を掌の小品に仕上げた極上品
内容説明
この十九の小さな物語には、人の世の光と翳のすべてが静かに息づいている。藤沢時代小説の、これこそ至芸。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
53
【海坂藩城下町 第6回読書の集い「冬」】江戸おんな絵姿十二景と広重「名所江戸百景」より7話。掌編と短編がたっぷり。読み応えがあります。 余韻に浸る話もあれば、「えっ! ここで終わり」とあっけない話、などなど。 朝顔の花を摘み捨てる“おうの”さんの話がよかった。人間くさい感じが伝わってきた。『三日の暮色』おくにさんが、今の幸せに気づく話もよかった。 藤沢作品市井もの、堪能しました。ところで、各話、どのような浮世絵がもとになっているのでしょう。気になります。 2020/12/30
優希
40
面白かったです。浮世絵を題材にした短編と掌編。まさに絵が浮かんでくるようでした。市井の人々の在り方が深い余韻を感じさせます。情緒あふれる空気感が好みでした。2024/03/28
きっちょむ
0
時代小説の王道といった感じでした。時代物は、やっぱり面白い。2016/11/29
さかえさん
0
藤沢周平、流石です。掌編、短編共に、江戸の市井に生きる庶民の悲喜交々を美しく描き出す。それぞれの作品、完成度が高くぐいぐい引き込まれていきます。2014/04/15
よっく
0
「飛鳥山」が一番のお気に入り