出版社内容情報
本物になりたいけどなれないニセモノ家族の奮闘描く表題作と、不倫の顛末をコミカルに描く、「もやし」。芥川賞候補作の力作二篇
内容説明
本物になりたいけどなれないニセモノ家族の奪闘描く表題作と、不倫の顛末をコミカルに描く、「もやし」。芥川賞候補作の力作二篇。今、注目の辣腕新人、初の小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
87
いろんな本を読んでいるけど、人の心の生臭さでは突出しているように感じた。どこかいびつな心の構造。昔の嫌な思い出もすべてが現在とリンクしてはっきりとした形にならずにユラユラ陽炎でできた家のよう。題材作「フルハウス」も「もやし」も常軌を逸した行動のオンパレード。どこかうすら寒くて、こんな人たちにはかかわり合いたくないと感じてしまう。ただ、唯一同じ思いを持てたのは、自分の思いを口にすることをためらうこと。思いを口すると消えてしまう寓話は、思を口にしてはならないというリアルな忠告。人間は現実を忘れたがる生き物。2014/02/02
nonpono
60
家族って何だろう。永遠のテーマが、頭の中をぐるぐるまわりわたしの思考をバランスを崩すんだ。久しぶりに身内に感情的なLINEを送りつけてしまった。後悔?あるわけがない。大人げない?わたしに、未婚子なしが何を言っても説得力がないといい放った人に?わたしはいろいろありましたが未婚子なしの人生に誇りを持っているわ。旦那さんにも子供にも頼り気はなし。だから束縛から解放されている。まわり道だらけで転んでばかりです。だから今が愛しい。穏やかに生きなきゃ、また身体を壊して入院騒ぎだ。家族とは?本書がたくさん教えてくれた。2026/01/21
よしみん
24
「フルハウス」「もやし」の二編。二編とも異様であり、内臓に鈍い痛みが広がるような怖さと嫌悪感を感じる。ある種の境界線が壊れた時、その境界線を修復し元に戻すのは難しい。そこに生きる人の基準が変われば、それも変わってしまうのだから。異世界のようで身近で、それでいて、そばにあって欲しくない物語だった。2013/06/05
佑依-Yui-
2
柳美里の作品には、うだる暑さがよく似合う。臭い匂いを自ら嗅ぎに行く様な感覚で、読んでいる間だけ、自分は少し変態だ。「もやし」の狂い方には、バリエーションすら感じられて…。2015/04/13
funa1991
0
「家族シネマ」はもっと軽く読めた気がしたけど、こっちは表題作を読み終えるのがやっとだった…。どこをとっても狂気の世界。読んでて気持ち悪かった。2016/02/26
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