出版社内容情報
江戸期、野心に溢れながら挫折し逃亡の身となった一儒学者の青春から晩年を、その時どきに傍にいた女たちの目で描く連作時代小説
内容説明
不運な生涯を生きた一人の男と六人の女の物語。連作時代小説。
目次
寒椿
春の狐
樹影
角のない牛
かくれみの
薄闇の桜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さざなみ
1
うたかた 泡沫 水の上に浮かぶ泡 はかなく消えやすいことのたとえにつかう。広辞苑より あとがきより そうだよなあ、人生は死ぬまでの暇つぶしだ でも、投げちゃいけないのよ そうだ、投げちゃいけないんだ いつ死んでも良い年に近づいてる私にとっても蘊蓄のある言葉を感想とします。 2023/02/21
はしため
0
この主人公は、究極モテ男。といっても、容姿端麗(?)で才能も出生もという人ではない。どちらかというと、うらぶれながら、女の情けを常にすがりながら、転々と生きてる。封建制度の中で、打ち捨てながらも、細々と生き抜けるのもすごい。最後は、「人の世は、死ぬまでのひまつぶし。」退屈しのぎではない。だから、むきになることの愚かさを知る。ゆきずりの人との心のふれあいも、心にしみる。という境地。見事です。2012/10/09
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