ブラック・ダリア

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ブラック・ダリア

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  • サイズ B6判/ページ数 507p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784163113302
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

四○年代のロス警察にとって最も不名誉な迷宮入り事件となった美女殺害事件、いわゆる"ブラック・ダリア事件"を描く本格警察小説

内容説明

それは〈ブラック・ダリア〉事件と呼ばれた。1947年、ロサンゼルス市内で女性の惨殺死体が発見された。ハリウッド・スターの座に憧れて、田舎から出てきた女のひとつの結末だった。どんな女だったのか?何があったのか?漆黒の髪に黒ずくめのドレス、そのイメージがロス市警巡査ブライチャートの心と生活にとりついて離れない…。ロス犯罪史上もっとも有名な迷宮入り事件を、もっとも期待される犯罪小説作家が克明に、悲痛に描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

tom

24
名品という評判はあるものの、現時点(2021.9.2)の登録数71はさびしい限り。かなり努力して読了。面倒かつ濃厚繊細という不思議な読後感。でも、前回読んだ「LAコンフィデンシャル」と比べると、まだまだ読みやすい。終わりに近づくにつれて、謎解きへの興味が増し、前半までに読んだディテールが意味あるものとして現われてくる。エルロイが、練りに練って書いたものということが分かってくる。でも、過剰に努力を強いられるミステリーではありました。2021/09/02

uchiyama

4
トラウマや欲望に引きずられ、どこまでも賤しく、偽りと狂気に頼って生きるしかない人々の姿が映し出す、この世界の残酷さ。(デ・パルマがそこに惹かれたんであろう)模倣と反復を強いるイメージの強迫観念によって、主人公もまた、潔癖なまでに、高みの見物は許されないわけですが、この本の持つ「憐れみ」の深さは、人が本質的に暴力に魅せられることへの「理解」に支えられているのは確か。物語としてもめちゃくちゃ面白いんですが、大男2人が、被疑者の居所を知る人物宅でその飼い犬に懐かれてしまう、そんな他愛のない場面に泣かされました。2024/02/22

dynamonda

4
1947年のLAで実際に発生した迷宮入り殺人事件、通称ブラック・ダリア事件を下敷きにしたハードボイルド小説。主人公のバッキーは元ボクサーの警察官で、同じく元ボクサーの同僚であるリーとコンビを組んで、猟奇殺人事件の捜査に当たる――。ミステリや警察小説というよりも、ノワールと言ったほうが近い。事件を追うごとに主人公や周囲の人物たちの臭気がもわっと膨れ上がっていく。全編を通して薄暗い雰囲気が漂うこの感覚は独特。文章や展開に癖があり読むのに慣れる必要があるが、血生臭い物語に浸れることができた。2022/08/07

2470913

2
ブラックダリア事件を通して翻弄される人々の生きざまを 筆者が読者に迎合することなく、とことん筆を費やした力作。それゆえに事件の犯人だけに主眼を置くことはナンセンス。事件にかかわる人々がいかなる決断をし人生の岐路を選択するのか、読者は自分の目で確かめてください。読んで損はしないはず。けどちょっと疲れました。(苦笑い)2018/06/06

c

2
「LAコンフィデンシャル」が面白かったので、「ブラックダリア」も久し振りに再読。「LA」同様に映画化もされた人気作で、しかもこちらはデ・パルマ監督作品なのだが、「LA」以上に平板で全く印象に残っていない。尤もこの物語、作中時間は数年なのに恰も一代記のように兎角煩雑であり、煩雑さの中に事件の伏線も潜ませてある。映画用に簡略化した結果、単線的なプロットしか残らなかったのも仕様がない。それにこの作品は、LA四部作の一作目である以上に、これまで奇形的なハードボイルドを書き続けていたエルロイの集大成的達成である。2016/01/20

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