出版社内容情報
動くものと動かないもの。越えてはならない一線――
情熱的なアナベルと、聖女のように穏やかな妻。ワシントン近郊での二人の女性との関係を描く表題作ほか、至高の女性像に迫る短編2編
「仏教って、どういう教えなの?」
「仏教には、生死に関する深い教えがあると思うけど、よく理解していない……目の前にある橋の上を、依然として車が走っているだろう……ラッシュの時、そして雪の日、車は数珠繋ぎになり、すごい重さを橋にかける。橋は車の動きや重さをしっかり支える。その時橋は前後左右に、目には見えないが、ものすごい動きをしているのではないかなぁ……。これは仏教とは関係ないかもしれないが、動かない橋のすごい力を感じてね」
(「橋」より)
【目次】
橋
踏み石
ゴム風船
内容説明
動くものと動かないもの。越えてはならない一線―情熱的なアナベルと、聖女のように穏やかな妻。ワシントン近郊での二人の女性との関係を描く表題作ほか、至高の女性像に迫る短編2編。
著者等紹介
真喜志興亜[マキシコウア]
昭和17(1942)年東京生まれ。明治大学法学部卒業後、琉球銀行入行。行員時代、沖縄テレビの番組「土曜スタジオ」司会者を兼任。昭和45(1970)年渡米、アメリカン大学大学院入学、国際関係論を専攻し、博士課程修了。その後、クレスタ銀行入行、勤務の傍ら、毎週火曜・木曜日の夜にワシントンで夫人とともに私塾を開き、海外子女を教える。平成28(2016)年、四十六年ぶりに日本に戻る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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