感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チック君
47
イビチャ・オシム この人の言葉には生きていく上で必要な要素がたくさん詰まっています✨ジェフ市原から日本代表を指揮した名将。日本人以上に日本人をよく理解したかたですね。サッカーの指揮官というよりは哲学者に近いかたです。『うんうん』と頷ける言葉がたくさんありました。サッカーも今自分がいる社会、組織に通ずるところは多々あるなと気付かされた一冊でした。最後に、1度でいいから、この人が監督で日本代表がワールドカップを戦う姿が見たかった。2016/12/08
キジネコ
36
改めて思えば、読む事は会話だなあ~ と、この出会いは教えます。オシムという人格の目を透過した出来事は、同時に「読む私」の世界の事情とシンクロします。サッカーは人生其の物だと、読むもの一人ひとりが日々を戦うピッチの住人である事を思い出させる時、言葉はボールゲームの仮の装いを脱いで其々の読者への箴言の姿を見せます。例えばと開いた59番目は「自分で考えることをしない者は、他人に頼る」そうだろ おいキジ…と語りかけます。コンビニの書架のオシムの視線が、読むに値する言葉が此処にある、と語りかけました。126の言葉。2016/12/06
KON
18
サッカー本ではなく、もはや哲学本。オシムさんの独特な言い回しがクセになる。日本サッカーへの提言から人間としての生き方まで、自分事にしなければいけないことが多くありました。オシムさんが求めた個人技術・個人戦術を備えた選手が多くなってきた今こそ、オシムさんのような哲学を植え付けたり、個人を組織としてオーガナイズできるような監督に代表を率いてほしいです。2022/03/08
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15
「名言の多いサッカー監督」という理解では浅い。もはや「サッカーの監督もできる哲学者」と呼びたいくらい。ただ、それも失礼だろうか…▼あの頃のジェフや代表を知る選手たちは、次々とユニフォームを脱いでいる。"考えながら走れる"選手は希少なまま、オシムさんの教えが忘れられそうな気がして怖い▼何年何月何日との表記があれば、発言の文脈も含めてもっと味わえたかも▼"いいサッカーやいい試合とは、選手が美しい文字を書いている状況のことを指す。美しく書かれたカリグラフのことだ。それは美しい小説と同じでもある"(P.141)2021/12/05
ikedama99
9
毎朝読む本の内の1冊。1日一つずつ。サッカーの監督としての経験からの言葉もあるが、より普遍的な内容を含む言葉も多いと感じた。東日本大震災のあとの言葉もあり、読んでいて学ぶことの多い本だった。いい言葉、たくさんいただきました。2017/06/06