出版社内容情報
古代中国で部族固有のシンボルとして使用された特殊な漢字、「族徽」。祖王の殉葬のた古代中国で部族固有のシンボルとして使用された特殊な漢字、「族徽」。祖王の殉葬のため斬首された人々、天空を舞う巨龍、軍旗を掲げて進軍する兵士たち――そのありさまを生き生きと写し取ったデザインから当時の社会や文化、世界観の驚くべき実態に迫る。
内容説明
3000年以上前、中国最古の王朝「殷」で発明され、部族固有の徽章として青銅器に鋳込まれた原初の漢字、「族徽」。きわめて象形性の高いそのデザインには、当時の社会のありさまや宗教観が生き生きと写し取られている。祖王の慰霊のため斬首された殉葬者、天空を雄飛する巨龍、ウマやブタなどの家畜を監視する人々、酒宴を通して神々と交歓する王侯貴族、軍旗を掲げて敵国へと進軍する兵士たち―謎に包まれた古代社会の実態と文字の起源を、徹底的な分析で鮮やかに解き明かす。
目次
序章 古代中国の社会と族徽
第一章 動物に由来する族徽
第二章 人工物に由来する族徽
第三章 人の行為を表した族徽
第四章 文字として残らなかった族徽
終章 社会の変化と族徽の消滅
著者等紹介
落合淳思[オチアイアツシ]
1974年愛知県生まれ。立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員。専門は甲骨文字、殷代史。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さとうしん
17
商標などの意匠としても使われることがある青銅器の族徽から殷周時代の文化や文字の展開をたどるという趣旨。メインの章が設問形式になっているのが楽しい。序章と終章の総論、章と章の間のコラムも読み応えがある。ただ、族徽の形や成り立ちからその氏族の職掌を探るというのは、著者が批判する白川文字学のあり方、古文字の字形や成り立ちから中国古代の文化を探るというのと方法として変わらないのではないかと思うが……2025/02/13
つまみ食い
9
殷から、青銅器に刻まれるようになった象形的な記号「族徽」。一族を指し、職能や一族を象徴する動物が元になったものが多い。本書内で断り書きがあるように、書名がやや紛らわしいのだが、族徽が原初の漢字ではなく、原始的な漢字の存在が推測されており、ほとんど並行して族徽や漢字になっていったとのこと。2025/11/30
くぅ
2
中々読むのが難儀だったが、要点をさらっていく良い練習にもなったから、読み切って良かった。漢文の授業で聞いていた年表や、中国語の授業で聞いていた中国の歴史から発展した知見を得られた。族徽ごとの集団があって、それぞれに役割を文献から見つけて考察した情報らが載っている。2025/12/08
Go Extreme
2
起源:族徽 青銅器 文様 権力象徴 宗教観 象形文字 甲骨文 筆記体系 記号表現 初期文字 族徽:殷代社会 支配構造 部族徽章 王朝支配 領主関係 都市国家 貴族階層 族長制度 祭祀関与 家族紋章 青銅器:鋳造技術 銘文刻印 祭祀道具 神話象徴 動物図像 文様変遷 武器装飾 供物管理 交易用途 戦争記録 社会と族徽:支配階層 文化継承 姓の成立 春秋戦国時代 族徽の衰退 身分制度 氏族組織 王権強化 儀礼制度 歴史的意義:文字発展 社会変革 儀礼文化 古代技術 文化的影響 身元証明 祖先崇拝 伝統継承2025/03/20
tokumei17794691
1
・カバーの紹介文、目次から「族徽とは『家紋』のようなものか?」との印象を持っていた。読んでみると、「家紋」に例えられてはいた。ただ、日本で「家紋」に当たる紋章が中国で定着しなかった理由を、簡単でも良いので書いておいてほしかった(三国志ゲームをしても、旗物差しには君主の姓か、「魏」などの勢力名を書いているが、「家紋」のような紋章は描かれていない)。・西周や秦時代になると、画数の少ない漢字の中には、現代人でも「漢字」として認識できるものが少なくない。漢字の安定性の高さを感じた。2025/04/16
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