ほんのささやかなこと

個数:
電子版価格
¥2,420
  • 電子版あり

ほんのささやかなこと

  • ウェブストア専用在庫が15冊ございます。(2025年06月23日 20時36分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152103666
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1985年、アイルランドの小さな町。寒さが厳しくなり石炭の販売に忙しいビル・ファーロングは、町が見て見ぬふりをしていた女子修道院の〝秘密″を目撃し――優しく静謐な文体で多くの読者に愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る、史実に基づいた傑作中篇

内容説明

1985年、アイルランドの小さな町。クリスマスが迫り、寒さが厳しくなるなか、石炭と木材の商人であるビル・ファーロングは最も忙しい時期を迎えていた。ある日、石炭の配達のために女子修道院を訪れたファーロングは、「ここから出してほしい」と願う娘たちに出くわす。修道院には、未婚で妊娠した娘たちが送り込まれているという噂が立っていたが―隠された町の秘密に触れ、決断を迫られたファーロングは、己の過去と向き合い始める。歴史に光を当てながら、人間の普遍性を見事に描きあげ、英国のオーウェル政治小説賞を受賞。世界30か国で翻訳され愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る、史実に基づいた傑作中篇。

著者等紹介

キーガン,クレア[キーガン,クレア] [Keegan,Claire]
アイルランドの作家。デビュー作の短篇集Antarctica(1999年)でルーニー・アイルランド文学賞を受賞。第二短篇集『青い野を歩く』(2007年、邦訳は2009年)はエッジヒル賞の最優秀短篇賞部門を受賞。2010年発表のFosterは世界的にも最もすぐれた短篇に贈られるデイビー・バーンズ賞を受賞。本書『ほんのささやかなこと』はニューヨーク・タイムズ紙による「21世紀の100冊」に選ばれ、ブッカー賞、ラスボーンズ・フォリオ賞の最終候補にも選出。また、オーウェル政治小説賞、ケリー賞のアイルランド文学部門をそれぞれ受賞した。2024年にはシェイマス・ヒーニー賞の受賞に加え、「偉大なヨーロッパの作家の一人」としてジークフリート・レンツ賞を受賞した

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
英米文学翻訳家・文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

108
寒さが町を覆う季節のアイルランドが舞台。穏やかながらどこか芯の通った強さを感じさせる話だった。その男ファーロングは、ささやかなものに包まれて生きてきた。娘の些細な振る舞いに幸せを感じ、同時にふとしたことでそれを失う可能性に不安を抱くことも。人生は少しの掛け違いで景色が変わることを彼は身をもって知っていた。だから彼は小さくも決断した。正しいか分からない。家族に相談なし?。苦労知らず?。でも彼は自分を鑑みて目を背けられなかった。僅かなことが積み重なり、世の中には見えないとされたものが見えてくることが多数ある。2024/12/06

アキ

93
ニューヨーク・タイムズ紙の「21世紀の100冊」に選ばれ、英国のオーウェル政治小説賞を受賞作。アイルランドで映画化もされています。舞台はアイルランドの小さな町ニューロス、時は1985年。北アイルランドを巡る英愛協定が交わされる頃。12月の底冷えする悪天候の街にクリスマスの季節が訪れる。ビル・ファーロングは石炭販売を営み、5人の娘に恵まれ、聖マーガレット学院へ通わせている。母親は彼を女手ひとつで育ててきた。ある日石炭小屋に裸足の娘が取り残されているのを目にする。女子修道院へ引き渡した後悔からある行動をとる。2025/02/08

seacalf

80
『青い野を歩く』が素晴らしかったクレア・キーガンの中編作品。其処彼処にあの国の空気が感じられるのでアイルランド好きにはたまらない。叩き上げで石炭や木材を扱う店の事業主になったファーロング。彼の胸内の葛藤を描くのが大変見事。人を救うはずの教会の表と裏の顔、自分の出自を顧みて、皆が見ない振りをする腐敗を見逃せないファーロングが起こした行動とは。本筋の話だけでなく、アイリッシュクリスマスの雰囲気、中年男の内面の描き方など中編ながら心に静かに沁み渡る要素がたっぷり。クレア・キーガン、これからも目が離せない。2025/04/15

pohcho

63
実在した教会運営の母子収容施設とマグダレン洗濯所をモデルにした物語。1985年アイルランド。石炭と木材を商うファーロングはひょんなことから施設の実態を知ってしまう。父を知らずに育ち大変な苦労をした彼。自分の母親がもしこの施設に収容されていたら・・という思うといてもたってもいられないが、権力を持つ教会に逆らうと家族を巻き添えにしてしまうことになる。思い悩み苦しんで彼が出した結論は・・。善く生きるとはどういうことなのか、深く考えさせられる作品。今後のことを思うと胸が痛くなるが、自分も善く生きたいなと思う。2024/12/20

帽子を編みます

59
傑作です、寝る前に読んで興奮して眠れなくなりました。抑制された静かな文体、アイルランド(共和国)で石炭と燃料を扱う商人ビル・ファーロングが主人公、彼の日常生活が淡々と綴られていきます。不景気で行き詰まる空気が感じられるアイルランドの町、ビルの生い立ちシングルマザーに育てられなんとか自分の店を広げてきた自負、家族にも恵まれ、クリスマスを前に商売に勤しみますが…。修道院でふと気づく仄暗い闇。悩みつつも行動をおこします。ああ、この後どうなったのだろう。短い話ですが、良心についてを問いかける一冊でした。2025/06/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22125699
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品