出版社内容情報
人間、ナガ、トッケビ、レコンの四種族が暮らす大陸。その南方に暮らすナガの少年リュンは、死の際の友に託された使命を果たすべく北へ旅に出る。そして彼を守るため三人の仲間が集まった……。〈ドラゴンラージャ〉著者による本格ファンタジイ、シリーズ開幕
内容説明
大陸の北部には人間と、羽毛に覆われた巨大なレコン、火を自在に操るトッケビの三種族が暮らしている。そして南部の密林には、三種族と敵対する、鱗をもつナガが棲まっていた。北部と南部を隔てる限界線にほど近い、砂漠の端にある“最後の酒場”に三種族からそれぞれ一名ずつ―人間のケイガン、レコンのティナハン、トッケビのビヒョン―が集まった。彼らはあるナガを北部に連れていく“救出隊”として、砂漠の向こうのキーボレンの密林を旅することに…。そのころ、キーボレンの密林にあるナガの都市ハテングラジュでは、ナガの少年リュンが心臓を摘出される恐怖に震えていた…。大人気『ドラゴンラージャ』著者による、話題の韓国ファンタジイ『涙を呑む鳥』、刊行スタート!
著者等紹介
小西直子[コニシナオコ]
立教大学文学部卒、韓国外国語大学通訳翻訳大学院韓日科修士課程修了、日韓通訳・翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
51
とある密命の為に集められた人間のケイガン、トッケビのビヒョン、レコンのティナハン。大人と不死化する為の心臓摘出手術に怯えるナガのリュン。四者は不死である筈のナガが殺される事できっかけで意外な形で合流し・・・。ケイガンのあるグロテスクな行動に対する、ビヒョンとティナハンの「カルチャーショックは突然に!」を地で行く慌てぶりはコミカルだ。また、家父長制が強い韓国のファンタジーで母権的社会であり、通い婚制度の為に成人した男性は「父」と呼ばれず、成人されない男子は一人前とされないナガ社会が表現されているのが興味深い2024/10/18
トロピカ
3
これは…是非ぜひジブリ映画で見てみたいと思ったものの、けっこうグロいシーンもあるのでさすがに厳しいかな…でも遺跡を背負って空を悠々と泳ぐ巨大魚や想像を超える形態の生物たちがあまりに魅力的で。実は人間以外の3種族のイメージを思い描くのが難しく(イメージできないままだと読むのに多少の支障が出る)、ネットで画像検索してしまった。韓国でそれほど人気なら映像化されてるだろうと思い。映画化とかではなくゲームが制作されていた。すごくしっくりくる画だった。外国のファンタジーにここまで魅了されたのはハリポタ以来かもしれない2025/03/23