出版社内容情報
日本有数の大企業・リクディード社のインターン生だった女子大生の松岡まどかは、突然内定の取り消しを言い渡される。さらに邪悪なスカウトに騙されて、1年以内に時価総額10億円の会社を起業で作らねばならず……!? 令和、AI時代のスタートアップ快進撃!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
konoha
50
お仕事小説とくくるのがもったいないくらい面白い。松岡まどかは内定を取り消され、1年以内に時価総額10億円の会社をスタートアップで作ることに。徹夜で働く上司に自宅のAIでやろうと進言するのが新鮮。困難に立ち向かう物語を楽しみながら、起業やAIについても学べる。一歩間違えばチープになりそうな設定だが、淡々とした文章や登場人物の心情が伝わる細やかな表現が良い。過去に傷を抱えたまどかの兄や上司の三戸部のドラマも奥行きを与える。仕事は与えられるのではなく生み出すものだと改めて教えてくれた。2024/10/31
ヒデミン@もも
42
安野貴博さん初読み。あの東京都知事選に出馬されていた安野さんだと気が付かずに借りてきた。こんな物語を思いつく天才が東京都知事になったら面白かったのに。惜しいことしたね東京都民のみなさま。AIや経営のことをこんなに読みやすく物語にできるなんて天才としか言いようがない。よくあるお仕事小説なのかなと思って軽く読んでたが、ちゃんと泣かせるツボも知ってるし。これからも注目したい作家以外でも。2024/11/17
のぶ1958
37
とても面白かった!お勧めです。主人公の松岡まどかが、大手に妨害されながらも信頼できるバディと素晴らしい会社を作り上げていく。 判りやすいテーマで読みやすいのですが、スタートアップやAIのこと、さらには、心理描写でなく会話によるストーリー展開を通じて、社長業の大変さなどを表現、臨場感が溢れています。読み進めるに従って、全力投球の松岡まどかに魅かれ、次々降りかかる困難にも「負けるな、頑張れ!」と応援してしまいます。 心に響くフレーズもあって、私も明日から仕事を精一杯頑張っていこうという気になりました。2025/02/02
Y2K☮
31
自作の小説に登場させたテクノロジーを自らの手で実体化させた作家はいるのだろうか? あるいは著者なら。現時点のAIにどこまでのことが可能かはわからぬ。でもおそらく本作に書かれた全てが即実行できるわけではないはず(技術面のみならず法整備や倫理面の問題も含めて)。ただまどかの会社が送り出すサービスは間違いなく世の中に必要だと感じた。著者が今後どんな道へ進むにせよ、人に寄り添うテクノロジーという理念を訴え続けてほしい。あといつか森博嗣と「人工知能との共存」みたいなテーマで対談してほしい。Wシリーズ再読しようかな。2024/07/29
えも
29
大企業のインターン生だった主人公が内定を取り消され、悪徳スカウトに騙されて起業してしまう▼いやあ、今どきのスタートアップのことがよくわかって、参考になるわ~(な訳ない)▼それに、彼女はAIネイティブで、高校時代から複数のAIとおしゃべりをして来たものだから、彼らを使って新しいビジネスモデルを立ち上げるという話▼これってSF?それともAIって、ホントにこんなに進んでるの?全然分からん▼ただ、著者は東大工学部卒のソフトウェアエンジニアだそうで、だから細部にリアリティがあって、ちょいとワクワクしちゃったよ。2024/12/15
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- 和書
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