出版社内容情報
アートを通して観察力を磨き、日々直面する問題の解決に役立てよう! 人気作『観察力を磨く 名画読解』に続く今作では、凝り固まった思考や偏見に気づくための多様な視点を、美術史家の著者が伝授。ピカソや草間彌生らの作品約100点をオールカラーで掲載
内容説明
ピカソ、マグリット、喜多川歌麿、草間彌生…名画があなたの思考を変える。オールカラーで徹底解説。
目次
準備(レンズを磨く;靴を履きかえる;プロジェクトを定義する)
下描き(小さく切りわける;関係と目くらましを認識する;締め切りを設定する;とにかくやってみよう)
発表(矛盾をうまく収める;ミスを金で修正する)
著者等紹介
ハーマン,エイミー・E.[ハーマン,エイミーE.] [Herman,Amy E.]
美術史家、弁護士。FBI、NATO、ロンドン警視庁など世界各地の指導者向けに、美術作品によって観察力・分析力を高めるためのセミナー「知覚の技法」(The Art of Perception)を行なっている
野村真依子[ノムラマイコ]
英語・フランス語翻訳者。東京大学文学部卒、同大大学院人文社会系研究科修士課程修了(美術史学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
101
久々に良書に出会えました。著者はフリック・コレクションで教育部門の責任者を務めていた。テオドール・ジェリコー「メデューズ号の筏」1819年ルーブル美術館蔵は一度実物を見たことがある。しかし、ここまで深堀りすると、絵画というものに纏わる作者の人生、背景、構図、当時の人々の反応などいくらでも重層的に見ることができる。著者の人生に起きた末期がんという想定外のことも、アートから得た視点が自らを助けてくれるのですね。フリック・コレクションが現在改装中で、現在の場所で展示している理由も知ることができた。再読します。2024/03/08
yyrn
22
絵画や写真・映像の観察や分析を通して様々な組織の問題や自己が抱える課題への対処方法を学ぶことを丁寧に教えてくれる本で、中野京子のように絵画の解釈を示すのではなく、絵画を見てなぜそう思うのか?そう感じるのか?を問いかけ、好き嫌いという単純な反応の奥底に隠れた(本人も気づいていない)原因を突き止め、自らどう対応すべきかを促していく。様々な対象者(看護師、FBI捜査官、NBAの警備員など)に応用できるメソッドとして活用の事例が広がっている。軽犯罪者の更生プログラムにも採用されているのが如何にもアメリカらしい。2024/05/13
くさてる
22
名画を観察する、というのはこういうことなのか、と新鮮な驚きを感じました。鑑賞、というより観察、著者の的確な手ほどきによって、絵の持つ意味は変化していき、観察者自身の感情や仕事への姿勢までも影響を与える流れがとても面白かった。このワークショップを受けてみたい。絵画に代表されるアートが社会そのものや世界を映し出すもの、ということをより具体的に分からされた感じで刺激的な読書になった。おすすめです。2024/01/19
hitomi
15
読友さんのレビューを読んで。すごく面白かったです。著者は美術作品によって観察力・分析力を高めるセミナーを行っており、この本ではアートを観察することで問題の解決法を学ぶことができます。他人の視点に立つことや、バイアスを自覚すること、締切を設定すること、とにかくやってみること、などの重要性がよく分かり、非常に勉強になりました。アートを用いての説明なのでわかりやすく説得力があります。翻訳・巻末解説も良く、上質な用紙が使用されているのに加えてカラー印刷なのも有り難いです。これで2800円(+税)とはお買い得!2024/04/09
Eric
13
アートが少し身近になった。たくさんの美術作品があって勉強になる。美術館を案内されているみたい。少し哲学的でもある。絵を見て嫌な部分、好きな部分の理由を言葉にする。そのプロセスを通じて自己認識を改める。再発見する。自分を客観的に見ることは難しく、十分な内省が必要。絵を見て感じることや、考えの理由について、心の深い領域まで整理しておくこと。2024/09/05
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