出版社内容情報
ローマの闇に潜むマフィア、カザモニカ・ファミリー。『ゴッドファーザー』を思わせる始祖の葬式で世間を震撼させ、ベルルスコーニ汚職の背後にも存在した彼らは、いかにして誕生したのか? 60年代から秘匿されてきた謎に、脅迫にさらされながらも迫ったルポ
内容説明
六頭の馬に引かれた黒い馬車が、中心街をゆく。大音響の『ゴッドファーザー 愛のテーマ』が演奏される。ローマは渋滞まみれになり、大都市の機能は完全に停止した。その中心にはローマに存在しないはずのマフィア、そのボスが眠っていた。首都を混乱の渦に落とし入れた巨大マフィア「カザモニカ」。1960年代から秘匿されてきたその謎に、組織の脅迫にさらされながら一人のジャーナリストが切り込む。強盗、麻薬、詐欺、殺人、政治家の汚職…。その全てが産むカネと権力は、金満犯罪集団に流れ込んでいた。「永遠の都」に潜む深い闇を浮き彫りにした類稀なルポルタージュ。
目次
1 頂点 Porta Furba
2 原点 Vermicino
3 台頭 Tor Vergata
4 称賛 Don Bosco
5 不可視の網 Romanina
6 ブランド Cinecitt´a
7 黄金 Quadraro
8 拳と高利貸し Centro Storico
9 麻薬 Tor Bella Monaca
10 刑罰の免除 Piazza Adriana
11 無防備都市、ローマ
著者等紹介
ブルフォン,フロリアーナ[ブルフォン,フロリアーナ] [Bulfon,Floriana]
フリーランスのルポライター。イタリア国営放送RaiUnoの派遣記者を務め、週刊誌『L’Espresso(レスプレッソ)』や全国紙『La Repubblica(ラ・レプッブリカ)』にも寄稿している。専門は犯罪組織、国際テロ、小児性愛、サイバーセキュリティ。発覚以前に「首都のマフィア」のシステムを明らかにした『Grande Raccordo Criminale(犯罪の合流地点)』のほか、多数の著作と受賞歴をもつ
清水由貴子[シミズユキコ]
上智大学外国語学部卒、英米文学・イタリア文学翻訳家
脇本美穂[ワキモトミホ]
早稲田大学教育学部卒、雑誌編集の仕事を務めたのち、英伊2カ国語の翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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