地べたを旅立つ―掃除機探偵の推理と冒険

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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152099853
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

札幌方面西方警察署刑事課勤務の鈴木勢太は小樽市で交通事故に遭い、目覚めると――ロボット掃除機となっていた。こんな姿になっても義父からDVを受けて勢太が保護していた姪を護らなければいけない! 卓抜な着想で選考委員達を驚嘆させた掃除機ミステリ。

内容説明

鈴木勢太、性別男、33歳。未婚だが小学5年生の子持ち。北海道札幌方面西方警察署刑事課勤務…のはずが、暴走車に撥ねられ、次に気づいたときには…「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっていた!しかもすぐ隣の部屋には何故か中年男性の死体が。どんなに信じられない状況でも、勢太にはあきらめられない理由があった。亡き姉の忘れ形見として引き取った姪・朱麗のことだ。朱麗の義父だった賀治野は、姉と朱麗に暴力を働き接近禁止命令が出ていたが、勢太がそばを離れたとわかったら朱麗を取り戻しにやってくる。勢太の目覚めた札幌から朱麗のいる小樽まで約30キロ。掃除機の機能を駆使した勢太の大いなる旅が始まる。だが、行く手にたちはだかる壁、ドア、段差!自転車、子ども、老人!そして見つけた死体と、賀治野と、姉の死の謎!次々に襲い掛かる難問を解決して小樽に辿り着き、勢太は朱麗を守ることができるのか?第10回アガサ・クリスティー賞、大賞受賞作。

著者等紹介

そえだ信[ソエダシン]
2020年に『地べたを旅立つ』で第10回アガサ・クリスティー賞大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

165
暴走車にはねられ、意識を取り戻したら自分は高性能の掃除機になっていた…あり得な~い!しかも目の前には謎の死体が。このとんでもない事態にも半狂乱にならず(なっても仕方ないが)回りの状況を把握しつつ、打開策を探るあたり、さすが警察官よ。大事な姪を救う為、札幌から小樽までの30キロの大いなる旅に出る。壁、ドア、段差!行く手を阻む困難を高機能の身体を駆使して突破、突破!「出来すぎやろ」と思いながらも、充電の電源を借りるのさえ、罪悪感を感じる誠実な人柄にいつしか声援を送る自分がいた。面白かった。楽しめたよ。2021/02/14

散文の詞

162
まさに、タイトル通りのミステリーです。 それ以上でもそれ以下でもありません。 しかも、ミステリーなのに面白いんです。 夜の国道5号線を爆走します。 当たり前ですが、こんなの展開が全く読めない。 ただ、残念なのが、これ以上の長さにできない都合があったのか、中盤から後半にかけてバタバタと片付いてしまいます。 もうちょっと、読みたかったな。 2021/11/08

machi☺︎︎゛

139
裏表紙に第10回アガサ・クリスティー賞大賞とあり気になり読んでみた。冒頭からいきなりのぶっ飛び設定。鈴木勢太は北海道で警察官として暮らしていたがある日車に撥ねられ、気がついたらお掃除ロボットになっていた。この時点でもう既についていけないと思ったけどやっぱり気になり最後まで読んだ。結局最後まで色々ぶっ飛んだ事が起こり飽きなかった。お掃除ロボットの魅力は十分に伝わった。2021/10/26

kou

89
事故に遭った刑事が目覚めたら「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっており、そこから娘の危機を救う為、30キロ離れた小樽まで旅に出る。あらすじを読んだ率直な感想としては、この題材でアガサ・クリスティー賞に挑んだ著者の挑戦に凄いを通り越して恐怖すら憶えた!!しかし、読み始めると先が気になって読むのが止められなかった。何故なら、先の展開が予測不能だから(笑)。突っ込み所は満載だったが、色んな意味で面白い一冊だった。2021/02/18

chantal(シャンタール)

86
2020年のアガサ・クリスティ賞大賞受賞作。昨今話題の『同志少女よ敵を撃て』もこの賞の大賞作品だが、だいぶテイストの違う作品。交通事故に巻き込まれた刑事の勢太は目覚めたらなんと円盤型掃除機になっていた!なんとしても小樽にいる姪っ子のために札幌から移動しなければならない、と言うロードムービー。その道々、安楽椅子探偵ならぬ物言わぬ掃除機探偵として事件解決したりして。発想がぶっ飛び過ぎてて「おぉ?」と思ってるうちに読み終わってしまった。いつも面白い作品を発掘してくれる読友ち〜先輩、ありがとう、面白かったです😁2022/02/22

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