出版社内容情報
全世界規模で発生した新型炭疽菌の感染災禍。各国機関による調査
の結果、発生源はISSの日本ユニットであることが判明。世界中
から日本がバッシングされる中で、複数名の自衛隊員が脱柵する事
件が――。未曾有のスケールで描かれるミリタリ・ミステリ巨篇!
内容説明
アフリカの漁村からはじまり、全世界規模へ拡大したワクチンの無い新型炭疽菌の感染症災禍。特定された発生源は―国際宇宙ステーションの日本モジュールだった!なぜISSに炭疽菌が存在するのか?国家テロの疑いを掛けられ、世界中からバッシングを受ける日本。しかし、炭疽症で首相を含めた内閣首脳陣を亡くした政府は機能不全に陥っていた…。そんな折も折、災害派遣中の自衛隊員複数名が脱柵、消息を絶つという重大事案が発生する!元自衛官で宇宙飛行士の矢代相太は、炭疽症に感染した妻を救うため、政府にある条件を提示して真相究明に乗り出す―。アガサ・クリスティー賞受賞作家が描く、恐るべき未来の新戦争ミステリ。
著者等紹介
穂波了[ホナミリョウ]
1980年生まれ。千葉県出身。別名義で、2006年に第1回ポプラ社小説大賞を受賞。2019年『月よりの代弁者』(出版に際して『月の落とし子』に改題、早川書房刊)で第9回アガサ・クリスティー賞を受賞しデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
73
図書館の新刊コーナーで見つけて。新型炭疽菌感染、その発生源は国際宇宙ステーションの日本モジュールというのが興味を惹き読んでみたのだが、登場人物たちがどうしてそういう行動を取るのか入り込めず終わってしまった。テーマは悪くないが、浅い気がした。2020/12/01
ずっきん
73
ISSの事故で日本のモジュールからばら撒かれた炭疽菌。研究者と治療薬を握り、脱柵する陸自特殊作戦部隊員たち。治療薬は7個のみ。元陸自の宇宙飛行士である相太は、罹患した妻を救うことはできるのか!?「宇宙兄弟」からの「土漠の花」のような舞台で冒険スリラ好きの胸が躍る。要塞島での陸自同士の戦闘は中々の迫力で、日本物ではもはやお約束(?)のドラグノフ炸裂である。たまに文体と視点の変化に引っかかるのと、エンタメに求めるカタルシスには乏しいが、面白く読んだ。是非この路線で突き進んでいただきたい(;゚∀゚)=3ムッハー2020/11/10
まちゃ
50
図書館の新刊コーナーにあったバイオテロもの。たまには戦闘シーンのあるスリリングな小説が読みたくて手に取った一冊。ヒロインの自衛官・田淵量子のキャラは新鮮でしたが、テロの背景や結末は軽めかなと思いました。/全世界規模の新型炭疽菌の感染症。その発生源は国際宇宙ステーションの日本モジュールだった。そのさなかに陸上自衛隊員複数名が消息不明となった。誰が、何のために新型炭疽菌をつくったのか。その治療薬の行方は。2020/12/21
しゅてふぁん
50
ワクチンの無い新型炭疽菌の感染症災禍を書いた作品。今の世の中と重なるものがあるかと思い手に取ってみた。語り手がどんどん入れ替わり、テンポ良く進む物語に引きずられて一気読み。今のコロナ禍とはあまり重ならなかったかな。重厚さはない分、パンデミックや戦闘など盛沢山の内容なので気軽に楽しみたい方におすすめの一冊。2020/11/30
ren5000
39
宇宙から炭疽菌がばら撒かれる!そこからの先が読めないというかどういう方向に進むのかという意味では非常に面白かった。パニックにアクション、バイオレンスに陰謀で最後に感動とてんこ盛りの内容だったけど物語が破綻してないのが素晴らしい。2020/11/24