自由の命運〈上〉―国家、社会、そして狭い回廊

個数:
電子版価格
¥2,860
  • 電子版あり

自由の命運〈上〉―国家、社会、そして狭い回廊

  • ウェブストア専用在庫が4冊ございます。(2025年06月16日 01時44分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 416p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152099105
  • NDC分類 209.04
  • Cコード C0020

出版社内容情報

世界中で脅かされている「自由」。この貴重な権利を獲得し、繁栄へと至った国々が人類史上まれなのはなぜか? 専横国家と無法社会に挟まれた、自由へ通じる「狭い回廊」に入る道とは? ノーベル経済学賞受賞が有力視される経済学者と気鋭の政治学者の話題作

内容説明

自由の命運を握る「狭い回廊」とは?ノーベル経済学賞の歴代受賞者が称賛する必読の書。ポピュリズムの伸張や専制国家の台頭により、世界各地で脅かされている「自由」。この権利を勝ち取り、経済的な繁栄を成し遂げた国々が、人類史上まれなのはなぜか?繁栄の前提条件となる個人の自由と安全は、強力な国家=「リヴァイアサン」なしにはあり得ない。しかし国家が強くなりすぎれば「専横のリヴァイアサン」(独裁国家)が生まれ、逆に弱すぎれば「不在のリヴァイアサン」(無政府状態)に堕してしまう。専横と不在のふたつのリヴァイアサンに挟まれた「狭い回廊」に入り、国家と社会のせめぎ合いをへて「足枷のリヴァイアサン」を生み出した国だけが、自由と繁栄を維持できるのだ。では、その道筋とは?内戦下のシリアから、古代ギリシア、建国期のアメリカ合衆国、現代中国まで、古今東西の豊富な歴史研究をもとに、ますます貴重になりつつある自由を保ち、「狭い回廊」内に留まる方策を論じる。世界的ベストセラーとなった前著『国家はなぜ衰退するのか』をしのぐ傑作。

目次

第1章 歴史はどのようにして終わるのか?
第2章 赤の女王
第3章 力への意志
第4章 回廊の外の経済
第5章 善政の寓意
第6章 ヨーロッパのハサミ
第7章 天命

著者等紹介

アセモグル,ダロン[アセモグル,ダロン] [Acemoglu,Daron]
マサチューセッツ工科大学(MIT)エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念経済学教授。専門は政治経済学、経済発展、成長理論など。40歳以下の若手経済学者の登竜門とされ、ノーベル経済学賞にもっとも近いと言われるジョン・ベイツ・クラーク賞を2005年に受賞。ほかにアーウィン・ブレイン・ネンマーズ経済学賞(2012年)、BBVAファンデーション・フロンティアーズ・オブ・ナレッジ・アワード(経済財務管理部門、2016年)など受賞多数

ロビンソン,ジェイムズ・A.[ロビンソン,ジェイムズA.] [Robinson,James A.]
シカゴ大学公共政策大学院ハリススクール教授。ハーバード大学教授などを経て現職。専門は政治経済学と比較政治学、経済発展と政治発展。ボリビア、コンゴ、シエラレオネ、ハイチ、コロンビアなどで実証研究を行なっている

櫻井祐子[サクライユウコ]
翻訳家。京都大学経済学部卒業、オックスフォード大学大学院で経営学修士号を取得。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

39
『国家はなぜ衰退するのか』では収奪的制度から包括的制度に移行するにはどうしたらよいか。包括的制度の中に権力集中と多元主義という相反するフェーズが混入しており、単線的歴史観でつながっていると読めた。この包括的制度が本書では国家の規律(暴力)をリヴァイアサンに例えるホッブスを引用して、足枷のリヴァイアサンという消極的な表現にかわっている。126ページにある通り、国家と社会は消極的な暴力の運用である足枷のリヴァイアサンを目指すのだが、国家が大きく複雑化する過程では、下りのエスカレーターを登るように速く走らなけれ2025/03/04

sayan

22
某TV番組で姜尚中が、忖度政治からの脱却に「強い国家」と「強い社会」を求める発言をした。強い、という表現に「違和感」を持った。丁度パラパラと眺めていた本書が議論を進める。著者の主張を要約すると「自由は、強い国家と社会を必要とする。暴力抑制、法執行を通じて、人々の自由な生活に不可欠な公共サービス提供するために強い国家が必要だ。一方で強い国家を制御し、足枷を通じて制御するには結集した強い社会が必要だ」とする。べき論は美しいが、どこか理想論が過ぎる。60年代(公民権運動)であればリアリティがあったかもしれない。2020/04/29

ta_chanko

10
「自由」は国家と社会の絶妙な力の均衡によって生まれる、奇跡的な状態(=狭い回廊)。「国家」が強すぎれば中国のような「専横のリヴァイアサン」に、「社会」が強すぎれば規範の檻に拘束される。どちらも弱ければ無秩序な「不在のリヴァイアサン」になってしまう。国家による統制と、社会による権力監視・政治参加を両立しなければ、「自由」は実現できない。起源はローマの国家体制と、ゲルマンの集会。「自由」がなければイノベーションも生まれず、長期的には経済成長も望めない。2020/06/01

ふぁきべ

7
世界の政治や歴史のメカニズムを解き明かす強力な議論を本書は展開する。 人々の幸福において必要不可欠な自由は強力な国家を必要とする。強力な国家による法執行なくして、暴力のない平和で自由な社会は作れないからである。一方でその強力な国家は国民を抑圧する圧政に転じうる。現代の中国などがその例に当てはまるだろう。 強い国家による圧政を制御し、足枷を嵌めるには強力なボトムアップの社会で必要で、それに成功している国々は自由と繁栄を謳歌している。 強い国家と強い社会による均衡関係を著者は『狭い回廊』と呼ぶ。2020/03/26

Cana.t.kazu

6
 世界がどのようししていわゆる民主化をし,自由を手に入れてきたかをつづる長大な著作。 われわれ日本人が思うそんなことをしていたら発展も民主化もないですよという常識が21世紀の半ばになっても続いていて欲しいと改めて認識させられる作品です。2024/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/14905695
  • ご注意事項