赤い髪の女

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赤い髪の女

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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152098887
  • NDC分類 929.573
  • Cコード C0097

出版社内容情報

トルコの井戸掘りの親方と弟子。父と子のような彼らの前に、1人の女が現れた。女の赤い髪に心奪われた弟子は、親方の言いつけを破って女の元へ向かった。その選択が彼の人生を幾度も揺り動かすことになるとはまだ知らずに。稀代のストーリーテラーによる傑作

内容説明

ある晩、父が失踪した。少年ジェムは、金を稼ぐために井戸掘りの親方に弟子入りする。厳しくも温かい親方に父の姿を重ねていたころ、1人の女に出会う。移動劇団の赤い髪をした女優だ。ひと目で心を奪われたジェムは、親方の言いつけを破って彼女の元へ向かった。その選択が彼の人生を幾度も揺り動かすことになるとはまだ知らずに。父と子、運命の女、裏切られた男…。いくつもの物語が交差するイスタンブルで新たな悲劇が生まれる。ノーベル文学賞作家の傑作長篇。

著者等紹介

パムク,オルハン[パムク,オルハン] [Pamuk,Orhan]
1952年、イスタンブル生まれ。トルコ初のノーベル文学賞作家。イスタンブル工科大学で建築を学んだ後、イスタンブル大学でジャーナリズムの学位を取得。その後、コロンビア大学客員研究員としてアメリカに滞在した。1982年発表のデビュー作『ジェヴデット氏と息子たち』(未訳)がトルコで最も権威のあるオルハン・ケマル小説賞を受賞。その後に発表した作品もトルコ、ヨーロッパの主要文学賞に輝き、世界的な名声を確立する。1998年発表の『わたしの名は赤』はニューヨーク・タイムズをはじめとする世界の有力紙誌で激賞され、国際IMPACダブリン文学賞を受賞。2002年の『雪』も同様の高評価を受け、2006年にはノーベル文学賞を受賞した

宮下遼[ミヤシタリョウ]
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、大阪大学言語文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

182
オルハン・パムクは、新作中心に読んでいる作家です。父親殺しの物語、ギリシャ神話『オィディプス王』と父による子殺しのペルシャ神話『王家』のリミックスに謎めく赤い髪の女が関わり、スリリングな小説でした。最近、頻繁に秋葉原の図書館に行きますが、秋葉原には赤い髪だけでなく七色の髪の男女が生息しています。処女を奪われ妊娠という話は、たまに聞きますが、童貞喪失で孕ませるというパターンはあるのでしょうか?2019/11/29

ケイ

113
ギリシャのオイディプスと類似した話がイスラムの世界にもあること(男女は入れ替わるが)、そして作者の指摘~ともに親を殺す前に敵国と協力していた~というのは、なかなか面白い。オイディプスのストーリーが全面に押し出され、繰り返され、ストーリーがその方向に向かうだろうというのが透けて見えるようだったから、途中が些か冗長に思えた。この作家さんとは相性がよくないようだ。2020/05/24

どんぐり

91
ノーベル文学賞を受賞しているトルコの作家が、父親殺しの〈オイディプス王〉の神話を巧みに織り込んで描いた物語。イスタンブル郊外で井戸掘りの親方の元でアルバイトをする少年が移動劇団の〈赤い髪の女〉と出会う第1部、建設会社の経営者となり、25年前に死に瀕した親方を井戸の底に残して逃げた「過去」が立ち上がってくる第2部、そして父と子でつながる〈赤い髪の女〉の語る第3部。運命の仕業に唖然としながら、良心を失い、神への信仰を失ったヨーロッパかぶれの金持ちのトルコ人に鉄槌をふるってみせたということか。面白い話だ。2020/06/15

NAO

74
【2021年色に繋がる本読書会】「オイディプス王」と「王書」をモチーフにした物語。父親のかつての愛人と関係を持ち、息子だと思われる男に憎まれる。それは、まさしくオイディプス王のような運命だ。主人公の悲劇にはいろいろと腑に落ちないことも多いのだが、この話は、どうしてここまで息子にうらまれなければならなかったのかという理不尽さを問う話ではなく、こんな非業の運命もある、という話なのだ。2021/04/25

らぱん

67
テキストに書かれていることが全てであるとしたら、これはジェンダーの問題ではないか。話中の重要な要素が、古典であるギリシャ神話の「オイディプス」の父殺しとペルシャ神話の「王書」の子殺しであり、一見は「父と子」が主題に思えるのだが、物語の男たちの懊悩は表層的に描かれる。妻であり母である女を考えていくと、物語を女の復讐譚と読むことさえできる。洋の東西の差異から根源的な人間存在を問いつつ、物語内の古典には続きがあり別の読みの可能性を匂わせる。実のところ、目的は古典への誘いかもしれない。「王書」が読みたくなった。↓2019/11/08

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