出版社内容情報
人はいかに生きるべきか? 古代ギリシャ・ローマ時代にこの問いを考えぬいた人生哲学の元祖、ストア哲学。「コントロールできるものとできないものを区別せよ」「富や名声に価値はない」……現代人をストレスから救う、どんな自己啓発書にもまさる哲人の教え
内容説明
目の前の「問題」に立ち向かってはいけない。価値のありかを見抜き、そこに全力を注ぐ。クールに、ストイックに。人生訓の元祖「ストア哲学」に学べば、現代人の迷いは完全に解消する。生物学にも通じた哲学教授が、奴隷から身を立てた古代ローマの哲人エピクテトスの『語録』や皇帝マルクス・アウレリウスの『自省録』を独自の視点でひもとき、理性的かつ情熱的なそのエッセンスを軽妙に説き語る。
目次
まっすぐではない道
ロードマップ
1部 欲求の原則 何を求め、何を求めないのが適切か(わたしたちの力が及ぶもの、及ばないもの;自然に従って生きる;ソクラテスとの球技;神か原子か?)
2部 行動の原則 世界においていかに振る舞うか(人格(美徳)の重要性
大事な言葉
ロールモデルの役割
身体障害と精神障害)
3部 受容の原則 状況にいかに対処するか(死と自殺について;怒り、不安、孤独にいかに対処するか;愛と友情について;精神的訓練の実践)
付録 実践哲学としてのヘレニズム哲学
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴールドまであと953日
26
ストア学派、昔から好きだ。清貧に甘んじて、自分の個性を潰さない。お金も大事にするが、それは自分の好きなことをするため、お金を稼ぐために、自分の時間と能力・資質を無駄にしない。いずれ雲散霧消する我が身、魂はどうなるかしれないが、わが身あっての魂、切り離して考えることはない。エピクテトスやセネカ、まだまだじっくり勉強したことがない。自我流では、永く読んだ。本格的に学ぶと、また面白さがわかると思う。淡々とストア哲学が投げれる本だった。2022/10/21
サアベドラ
26
人生訓としてのストア哲学の入門書。著者はニューヨーク在住のイタリア人哲学研究者。自己啓発本と哲学入門書の中間みたいな内容で、特に前知識がなくても読めるように平易に書かれている。ストア哲学といえばマルクス・アウレリウスとセネカぐらいしか読んだことがなかったが、本書でメインに扱われているエピクテトスは古代世界で大いに読まれ、両者に大きな影響を与えたという。たしかにストア哲学の思想はプラトンみたいに霊的でもないし、ストイックという名前の割に過酷な修身を要求するわけでもないので、現代に活かしやすいかもしれない。2019/06/24
e
16
全体を通して語られている自分で変えられることだけに注力し、他のことは考えないという教えを実践していけたら人生だいぶ楽になるだろうなと思いました。いきなりは難しいですが少しずつストア派の考え方を取り入れていけたらなと。2020/08/23
masabi
11
【概要】筆者が実践するストア哲学の入門書。【概要】肝要は自分のコントロールが及ぶものと及ばないものを切り分け、前者に注力することだ。自分の力が及ばないものをどうこうしようと足掻かずに受け流す。死や離別、倫理的な選択に対しても自分ができることに留める。2019/12/31
袖崎いたる
6
ストア派の哲学をインストールすると魂が楽になりまっせ。2023/10/07