幻想の経済成長

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幻想の経済成長

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152098450
  • NDC分類 331.19
  • Cコード C0033

出版社内容情報

GDP(国内総生産)を拡大し続ければ、我々は幸福になれるのか?『日本‐喪失と再起の物語』で話題を呼んだ《フィナンシャル・タイムズ》の元東京支局長が、日本の新幹線からケニアの物々交換まで、世界各地で取材した事例を踏まえ、新たな可能性を提示する。

内容説明

「GDP」(国内総生産)を拡大し続ければ、私たちは本当に幸せになれるのか?「フィナンシャル・タイムズ」の元東京支局長が、こんな疑問を胸に世界5大陸で取材を敢行。至れり尽くせりの日本の新幹線から金融危機の後遺症に苦しむアイスランド、大気汚染と闘う中国から統計には表れないケニアの元気な非公式経済まで、各国で見聞きした豊富な事例をもとに「成長至上主義」の限界を明かし、そこから脱却するための道筋を示す。序文「日本の読者へ」を特別収録。

目次

第1部 経済成長に関する問題点(クズネッツの怪物;罪の報酬;良い数字、悪い数字、見えない数字;うまい話には裏がある;インターネットに盗まれたGDP;一般市民の苦悩)
第2部 経済成長と開発途上国(象とルバーブ;経済成長偏重主義;ブラックパワーとグリーンパワー)
第3部 経済成長の彼方に(本当の富;現代の「ドゥームズデイ・ブック」;幸福の王様;GDP2・0;経済成長とは結局何なのか?)

著者等紹介

ピリング,デイヴィッド[ピリング,デイヴィッド] [Pilling,David]
「フィナンシャル・タイムズ(FT)」紙のアフリカ編集長。ロンドンを拠点にアフリカ各地を取材する。2002年1月から08年8月まで、同紙の東京支局長。ケンブリッジ大学卒業。1990年よりFT記者。チリ、アルゼンチン特派員、製薬・バイオ産業担当、アジア編集長などをへて現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ophiuchi

12
経済指標としてのGDPに一定の評価を与えつつ、その限界を指摘している。日銀が経済の拡大が続いていると言い続けても、国民の実感が伴わない現状の説明になっていると感じた。2019/06/06

Francis

11
帯に「日本は本当に終わった国なのか」とあり、いかにも脱・経済成長をテーマにしたかのようなタイトルなので怖いもの見たさに買ったのだが、良い意味で期待を裏切ってくれた。国内総生産/GDPが国の経済や国民の生活水準を示す指標としては不十分であるとの観点から、より良い指標は何か、を探求した良書。著者は英国の経済誌フィナンシャル・タイムズの記者だったので私の勘違いしたようなことを書くはずもなし。国民総生産以外にも国民生活を上手く表す事のできる指標はいくつかあるのだから、早く使いこなせるようになってもらいたい。2020/05/22

GASHOW

5
経済成長は良いことでGDPが増えることが成長の証。という前提になっているが、GDPの中身は、災害の処置の費用や犯罪収益も含まれている。経済成長は、国民生活の幸福を意味しない。幸福指数としてGNHを持つブータンは、経済的に貧しい。日本のように災害の多い国は、被災による需要も経済指数に含まれる。詳しいことは説明できないが、貿易収支からGDPに影響を与える計算をすることになっているため、政府の成長率のプラスの報告は、実際にはマイナスだと指摘していたエコノミストがいた。GDPは大本営発表されているようだ。2019/10/07

takao

3
GNP否定派でなく、定義の問題 2019/11/20

TK39

3
経済成長とは何か?GDPには火事からの復旧費用もはいるが、ストックの減少は考慮されない。本当に経済力を表す指標なのか? 日本の高いサービス力は考慮されず、生産性が低いと言われる。GDPはここ数十年使われてきた一つの指標に過ぎず、量を表すもので質を表すものではない。 色々な視点で考えて行くことが必要だ。2019/06/08

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