出版社内容情報
日本のみならず、世界から注目される演劇ユニットQを主宰する劇作家・市原佐都子の初作品集。「悲劇喜劇」誌に掲載され話題となった中篇小説「マミトの天使」に加えて、人の自意識と身体性にまつわる懊悩と希望を描いた「虫」と「地底妖精」の3篇を収録する。
著者等紹介
市原佐都子[イチハラサトコ]
1988年生まれ。劇作家・演出家・小説家。桜美林大学にて演劇を学ぶ。2011年より演劇ソロユニット「Q」を始動。2011年に戯曲『虫』で第11回AAF戯曲賞受賞。2017年には『毛美子不毛話』が第61回岸田國士戯曲賞最終候補となる。『マミトの天使』が初の小説作品集(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タンシロ📚
7
表題、主人公女性の大人になった現在と小学校思春期の回想を軸に女の子のえげつない神秘をみせられる。と同時に、ただ生きてるだけの毎日を彩る小さく静かで薄暗く黴臭く感じる生活が、読む人にどう映るのか。それは読む人次第かな。俺は後半しんどかった。2024/01/31
pinoko
5
初めて読む作家さん。 読み終わった、というよりも読んでしまった、という気持ちの方が強い。これからの作品も気になる。2019/07/22
渡邊利道
3
劇作家の第一短編集。とにかく排泄・分泌物系の記述が多くて大変汚い感満載。また登場人物がどいうにもこうにも嫌なやつらばっかりで嫌悪感が半端ない。語り手の私と世界がじんわりと相互浸透して世界そのものが妄想と化していくような閉塞的な三つの物語。ちょっとこのどこにも行き着かない感じは辛い。2019/07/14
はてなブログ@今週の気づきby哲学科卒フォト/ビデオグラファー
2
色使いの激しい緩い線でラフに描かれた具象画みたい おもしろくも、おもしろくなくもないかなぁ2024/12/31
aoi
2
"ことばと"に収録されている"蝶々夫人"が凄まじい作品だと思い、このマミトの天使も読んだ。本当に身の毛がよだつ、リアリティのある露悪的な描写は顕在。表題作マミトの天使は特にこの人っぽい、文体から溢れる戯画的な雰囲気とお話の中身のどうしようもなさが隣り合わせになりつつも、どこか救いを感じる物語だと思った。2023/10/27
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