出版社内容情報
ナチズム喧伝に利用されたベルリン五輪、日本を含む西側諸国がボイコットしたモスクワ五輪など、時代ごとの国際情勢を映してきたオリンピックの歴史を追い、今の課題を洗い出す。五輪代表経験をもつ元プロサッカー選手にして米国気鋭の政治学者による渾身の作
内容説明
アスリートたちが人類最高の身体能力を競うオリンピックの舞台裏では、もうひとつの闘争が繰り広げられてきた。スポーツによる社会変革を夢見た近代五輪の父クーベルタン、招致に躍起になる各国の為政者、五輪ビジネスを陰で牛耳るIOC(国際オリンピック委員会)、巨大イベントを狙うテロ組織、地元住民による反対運動…各プレーヤーの思惑が複雑に絡み合うパワーゲーム(覇権闘争)の全貌を、プロサッカー選手としてバルセロナ五輪の米国代表メンバーを経験した異色の政治学者が描き出す。2020年に東京五輪を迎える日本人必読の書。かさむ運営費、かたよった利権構造など昨今の課題を論じる「日本語版増補」を特別収録。
目次
序章 「オリンピック作戦」
第1章 クーベルタンとオリンピック復活
第2章 オリンピックにかわる競技大会の歴史
第3章 冷戦時代のオリンピック
第4章 オリンピックの商業化
第5章 祝賀資本主義の時代
第6章 二〇一六年リオデジャネイロ夏季オリンピックの大問題
日本語版増補 オリンピックの現在地
著者等紹介
ボイコフ,ジュールズ[ボイコフ,ジュールズ]
1970年生まれ。パシフィック大学政治学教授。元プロサッカー選手であり、バルセロナ五輪の米国代表メンバーとしてブラジル戦やソ連戦などの国際試合に出場した経験をもつ
中島由華[ナカジマユカ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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