海の地政学―海軍提督が語る歴史と戦略

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152097071
  • NDC分類 319.04
  • Cコード C0031

出版社内容情報

NATO軍最高司令官を務めた元米海軍提督が語る海の歴史と海洋戦略。「海の地政学」を通して、日本の生き残り策が見える必読の書。

内容説明

米海軍出身者初のNATO欧州連合軍最高司令官を務めたジェイムズ・スタヴリディス提督。現役時代から尊敬を集め、現在はタフツ大学フレッチャー・スクールで学長を務める元海軍大将が、歴史への深い洞察と自らの豊富な艦隊勤務の経験をもとに、今後の世界の行方を左右する海洋戦略を語る。地中海の覇権をめぐる古代ギリシャ諸国やローマの海戦、コロンブスやマゼランらによる大航海、太平洋を舞台にした日米の艦隊戦、台頭から中国や核・ミサイル開発を進める北朝鮮の動向など、古今東西の海事史に照らして現下の情勢を見定め、通商、資源、環境面にも目を配りつつ、「海」がいかに人類史を動かし、今後も重要であり続けるかを説き明かす。海軍理論家マハンの系譜を次ぐ新たな「シーパワー(海上権力)」論に、日本と世界の針路が見える。海事・貿易関係者、国際情勢に関心のある読者は必読の書。

目次

第1章 太平洋 すべての海洋の母
第2章 大西洋 植民地支配のはじまり
第3章 インド洋 未来の海洋
第4章 地中海 ここから海戦は始まった
第5章 南シナ海 紛争の危機
第6章 カリブ海 過去に閉じ込められて
第7章 北極海 可能性と危険
第8章 無法者の海 犯罪現場としての海洋
第9章 アメリカと海洋 二一世紀の海軍戦略

著者等紹介

スタヴリディス,ジェイムズ[スタヴリディス,ジェイムズ] [Stavridis,James]
アメリカ合衆国海軍大将(退役)。1976年、アナポリスの米海軍兵学校を卒業後、35年以上を現役の海軍軍人として過ごす。複数の駆逐艦や空母打撃群などの指揮を執り、7年にわたり四つ星の海軍大将として勤務。2009年から13年まで、米海軍出身者では初のNATO(北大西洋条約機構)欧州連合軍最高司令官を務めた。退役後、2013年よりタフツ大学フレッチャー・スクール学長

北川知子[キタガワトモコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
フレッチャー・スクールの学長で元NATO司令官の筆者が自分の海軍での経験談や様々な海洋戦略をまとめたものです。実務家というよりも理論家なのでしょう。私はマハンの書籍などを読んでいて海洋戦略には興味あるのですがこの本ではやはり自身の経験について書かれたことが迫力あるように感じました。2019/04/26

まーくん

51
米海軍大将(退役)、フレッチャー・スクール学長を務めた学究肌の提督。各種艦船の士官や艦長として”七つの海”を航行。その体験を踏まえ、海の視点から見た地政学を論ずる。太平洋、大西洋、インド洋、地中海、南シナ海、カリブ海、北極海の各海域での海上覇権の歴史から紐解く。地政学的に類似している”近世”日本はなぜ「太平洋の大英帝国」にならなかったのか?「太平洋は大西洋に比べて遥かに広く、東に対する天然の緩衝地帯であった」など興味深い考察多し。シーパワーの実態とその本質とは何かについて考えさせられる一書。2018/11/30

読書ニスタ

48
元アメリカ海軍大将、元NATO最高司令官の著者による、海の歴史、海戦、現代のプレイヤーの推移、などが、記された素晴らしい一冊。軍人が書いただけあって、細かく史実に忠実ながら、伝わってくるのは、海への愛で間違いない。潮の香りと、船乗りの矜持、先人たちの無念、大国の野望、そして満点の夜空が眼に浮かぶ。島の名前から地図を引っ張りだして情景を思い浮かべるだけで、数カ月は遊べそう。次はマハン! 先にマハンか。2019/09/17

Haruko

11
洋上で波に揺られながら、鼻まで海水に浸かりながら陸地を眺め世界史と地理の授業を聞いている気分、講義をしているのは これからもアメリカ海軍が世界秩序を担うと固く信じている元NATO欧州連合最高司令官。北極海の章では潜水艦で冷戦を過ごした指揮官ならではの現実と展望が語られていて一気に読ませる。テロリストによるケーブル切断や海賊行為、携帯通じない北極海の航海の困難をリアルに語り、領土面積よりも海岸線の距離と港の特徴がシーパワーに資するとマハンを引き合いに、米国海軍増強が世界秩序の維持という結論。 2018/01/09

やすお

11
濃密な書だ。大航海時代から現代までの海の歴史を語る。地球上のすべての海を経験した著者だからこそ書けた本だ。しかも、よく本を読んでいるようで、フィクションからノンフィクションまで、幅広く参考文献を挙げている。著者が持つ知識量に圧倒される。特に印象に残ったのは、大航海時代から現代まで、海賊対策に海軍が苦労していること。また、北極海が新たな競争の場になることだ。ロシアは潜水艦を北極海の氷の下に航行させ、ワシントンでは砕氷船の必要性について議論されているなど、知らない場所で人知れず戦いがあることに恐怖を感じた。2017/12/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12243450
  • ご注意事項