スパイの血脈―父子はなぜアメリカを売ったのか?

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スパイの血脈―父子はなぜアメリカを売ったのか?

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  • サイズ B6判/ページ数 408p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152096869
  • NDC分類 936
  • Cコード C0031

出版社内容情報

売国奴に堕ちた敏腕CIAエージェントは、やがて息子を抱き込んで……前代未聞のスパイ事件にピュリッツァー賞候補記者が迫るCIAの要職にあったジム・ニコルソンはなぜロシアに寝返ったのか? 逮捕後、いかにして息子ネイサンを抱き込み、売国行為を再開したのか? 全米を震撼させた親子の半生を丹念に追うことで米ロ諜報戦の実態を浮かび上がらせる、犯罪ノンフィクションの力作

ブライアン・デンソン[デンソン ブライアン]

国弘 喜美代[クニヒロ キミヨ]

内容説明

CIAの要職にあったジム・ニコルソンは、なぜ祖国を裏切る道を選んだのか?いかにして息子ネイサンを共謀者に仕立て上げたのか?そして、すべてを陰で操るロシアの思惑は?ピュリッツァー賞最終候補にも選ばれたベテラン記者が、全米を震撼させたスパイ事件の真実に迫る。ハリウッド映画化で話題のベストセラー・ノンフィクション。

目次

枷をはめられたスパイ
最後の取引
“バットマン”の闇
転身
対スパイ協力体制
第二のオルドリッチ・エイムズ
ラングレー内でのスパイvs.スパイ
ゲームオーバー
裏切りの代償
売国奴を慕った息子
「手伝う気はあるか」
ロシア領事館へ
“ジョージ”という名の老スパイ
メキシコシティでの取引
リマでの取引
鍋のなかのロブスター
告白
受刑者番号734520
スパイ親子の罪と罰
最後の資産

著者等紹介

デンソン,ブライアン[デンソン,ブライアン] [Denson,Bryan]
ジャーナリスト。オレゴン州ポートランド在住。30年以上にわたって政治・社会問題を掘りさげ、“オレゴニアン”紙をはじめ米各紙に寄稿してきた。すぐれた報道に対して贈られるジョージ・ポルク賞など数々の賞に輝いている。『スパイの血脈―父子はなぜアメリカを売ったのか?』が初の著作

国弘喜美代[クニヒロキミヨ]
翻訳家。大阪外国語大学外国語学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

92
CIAだったジム・ニコルソンは貧困から抜け出すため、二重スパイとしてロシアにアメリカの情報を売っていた。そして父は獄中から息子に仕事の代理を頼んできた。ジムの妻、ローラや子供達に対する態度や事あるごとにネイサンの生き方に口を出してくる父方の従兄弟達の他者を自分の思い通りに支配しようとする意思性があり、吐き気がする。だからこそ、貧困や上手く、世渡りできない自分へのコンプレックスや父親への思慕から言葉巧みに父に言い含められて国を裏切ることになったネイサンが余りにも気の毒だ。彼には幸せになって欲しいと願うばかり2017/10/03

Willie the Wildcat

59
スパイの現実の一端。CIAとFBIがジムを追い詰める過程は、007張りで臨場感に溢れる。但し、問われた罪の是非は司法が判断も、家族の観点では正直複雑な心境。親子の信頼関係は否定せずも、その信頼の根底が人間(親)の欲。法律の意味はもちろんだが、人として、親としての”義”は誰が問うのだろうか、と考えてしまう。一方、問題の本質は、貧困や格差などの社会問題。唯々、ネイサンの人生の方向性が、本人にとっても満足のいくものとなることを祈るのみ。2018/02/26

BLACK無糖好き

19
元CIA局員ジム・ニコルソンが、ロシアに機密情報を売り渡した罪で服役中に獄中から末の息子を操り、再びロシアに接触を図り情報を売っていた事件の顛末を描いた作品。身内のスパイを監視するCIAとFBIの合同作戦の様子は緊迫感があった。国家を裏切る行為に対しての罪悪感と目の前にある金銭的問題や家族の関係がテーマの本筋かもしれないが、元国家対情報局長のミシェル・ヴァン・クリーヴによる、"ロシアのスパイの数は冷戦時代の規模に劣らないどころか、それ以上かもしれない"との指摘は、プーチンの戦略が垣間見える重要なポイント。2017/07/16

kawa

14
米国を裏切ってロシアの為にスパイ行為をした元CIA局員は、その罪を問われた獄中から、末の息子を操りさらに不正行為を重ねる。その動きに気付いた捜査機関は、秘密裏に親子の動向を探る。まるでスパイ小説を読むような波乱万丈な展開。ノンフィクションなので表現的に冗長と感じてしまう部分もあるが、充分楽しめる。スパイが祖国を裏切った動機は、経済的な困窮のようだが、命を掛けて働く彼らの待遇が意外に充分でないことには驚き。2017/07/16

ケニオミ

11
FBIかCIAか忘れましたが、米国人の友達が面接を受けたときの話です。家族にお金がないと入所は難しいと言っていたのを鮮明に覚えています。二重スパイになる動機の第一位が金銭面での充足だと考えれば頷けます。本書は、この動機で二重スパイになり、捕まって服役中に息子をスパイに仕立てた男とその息子の話です。捕まれば売国奴の烙印を押されてしまうことを、自ら体験しているにも拘らず、息子にも売国奴になる道を歩ませた父親とは一体いかなる人物なのか興味深かったです。口で言うように本当に息子を愛しているのか甚だ疑問でした。2017/07/07

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