私の名前はルーシー・バートン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152096814
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

入院することになった女性のもとを疎遠だった母が訪れる。そして
二人は対話をはじめる。『オリーヴ・キタリッジの生活』著者の予想外の長期入院をすることになった三十代の作家。夫や幼い娘た
ちと離れ孤独に苦しむ彼女のもとを、疎遠だった母が訪れる。そして二人はぽつぽつと言葉を交わしはじめる。日常にひそむ様々な感
情を繊細に描く傑作小説。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー

エリザベス・ストラウト[ストラウト エリザベス]

小川 高義[オガワ タカヨシ]

内容説明

ルーシー・バートンの入院は、予想外に長引いていた。幼い娘たちや夫に会えないのがつらかった。そんなとき、思いがけず母が田舎から出てきて、彼女を見舞う―。疎遠だった母と他愛ない会話を交わした五日間。それはルーシーにとって忘れがたい思い出となる。ピュリッツァー賞受賞作『オリーヴ・キタリッジの生活』の著者が描く、ある家族の物語。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。

著者等紹介

ストラウト,エリザベス[ストラウト,エリザベス] [Strout,Elizabeth]
1956年にメイン州ポートランドで生まれる。1998年の第一長篇『目覚めの季節 エイミーとイザベル』でロサンジェルス・タイムズ紙新人賞およびシカゴ・トリビューン紙ハートランド賞を受賞。2008年の第三長篇『オリーヴ・キタリッジの生活』(ハヤカワepi文庫刊)で2009年度ピュリッツァー賞(小説部門)を受賞。ニューヨーク市在住

小川高義[オガワタカヨシ]
1956年生、東京大学大学院修士課程修了、英米文学翻訳家、東京工業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

340
【原書】取り立てて華美な出来事が起きるわけではない。でも使われている言葉や表現は選び抜かれていて、一人称で淡々と静かに語られていく。何も持たない絶望に近い幼少時代から「I was so happy. Oh, I was happy」に至るまでのルーシーの人生をなぞることができる。職業柄、彼女の出会ったふたりの教師との出来事が記憶に残った。彼女と家族(ことに母親)との関係は、なんて寂しくそれでいて豊かなものであることか。2017/07/16

ケイ

180
細かい段落。浸る間もなく、スルリと切り替わる話題。あら、でも待って。さっきの文章、何重の意味をも含んでいたのでは? そんな文の繰り返し。目につくのは母親のこと。母にされたことは、自分も娘にしていることかもしれなくて、母に投げつけたいことはあっても、それを娘にされたら何ていう?「そんなこと今更言われても」…だよね。本を閉じて思う。悔しさが溢れている。あの時に取り返しがつかない端緒となったんだ、違う?ルーシー? 裏表紙の作者の写真に驚いたのは、歳より上に見えたから。その理由はセアラ・ペイン? 彼女はだれ?2017/07/04

はるを@お試しアイコン実施中

141
🌟🌟🌟🌟☆。ストラウト作品はオリーヴ・キタリッジに続いて二作目。ある女性作家の入院の見舞いに訪れた母との会話をきっかけにして女性作家の半生を描いた作品。センテンスがとても短く切ってあり字も大きいしとても読みやすい。まるで一篇が短編小説か詩を読んでいるかと思うくらい。ストラウト作品に挑戦したい方への最初の一冊目としてオススメ。「人間(あるいはその関係性)について描けない部分を書く事によって読者の思考に浮かび上がらせる」のがストラウト作品の良さかな、と今のところの自分はそう解釈しています。2019/02/13

nuit@積読消化中

131
とても良い作品と作家さんに出会えました。エリザベス・ストラウトの作品は今回が初めてですが、魅力溢れんばかりの物語でファンになりました。特に大きな事件がおこることもないのですが、日常にいる人間の描写がうまく、なんてことない母娘の会話を読んでいるだけで心地良い。また人生の移ろいでいく様子を経験豊富な著者が、主人公の視点でしっかり語られており、共感する部分もたくさんありました。他にも数冊翻訳されているとのことですので、近いうちに読んでみたいです。2017/06/30

とろこ

110
回想形式で語られる、過去の記憶。鮮明なものもあれば、曖昧になっているものも。けれど、その全てが、現在の自分を形作っている。母親への愛と過去のトラウマ。結婚と自分の娘たち。淡々と、時代を行きつ戻りつしながら進む物語。所々に社会的な問題を絡ませながらも、全編に漂う静謐な雰囲気が、作品を重くしないように中和している。自分で自分を認め、自分の道を切り拓いていく勇気と、その為に切り捨てねばならないもの。退屈だと感じる人もいるかもしれないが、優しく、そして、根底には揺るぎない強さがある小説だと感じた。2017/07/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11869799
  • ご注意事項

最近チェックした商品