国家はなぜ衰退するのか〈下〉―権力・繁栄・貧困の起源

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国家はなぜ衰退するのか〈下〉―権力・繁栄・貧困の起源

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152093851
  • NDC分類 311
  • Cコード C0020

内容説明

一見似たような国家が、経済や政治の発展においてまったく異なっているのはなぜか。下巻には坂本龍馬や大久保利通も登場。「ワシントン・ポスト」「エコノミスト」「フィナンシャル・タイムズ」各紙誌の年間ベストブックに選出!『銃・病原菌・鉄』に比肩する新古典。

目次

第9章 後退する発展
第10章 繁栄の広がり
第11章 好循環
第12章 悪循環
第13章 こんにち国家はなぜ衰退するのか
第14章 旧弊を打破する
第15章 繁栄と貧困を理解する

著者等紹介

アセモグル,ダロン[アセモグル,ダロン] [Acemoglu,Daron]
マサチューセッツ工科大学(MIT)エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念経済学教授。トルコ出身。英国ヨーク大学卒業後、1992年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号を取得。研究分野は政治経済学、経済発展、経済理論など多岐にわたる。40歳以下の若手経済学者の登竜門とされ、ノーベル経済学賞にもっとも近いと言われるジョン・ベイツ・クラーク賞を2005年に受賞

ロビンソン,ジェイムズ・A.[ロビンソン,ジェイムズA.] [Robinson,James A.]
ハーバード大学デイヴィッド・フローレンス記念政治学教授。英国出身。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)卒業後、1993年にイェール大学で博士号を取得。主たる研究分野は政治経済学と比較政治学、経済発展と政治発展。ラテンアメリカとアフリカの世界的に著名な専門家で、ボツワナ、モーリシャス、シエラレオネ、南アフリカなどで研究活動を行なっている

鬼澤忍[オニザワシノブ]
翻訳家。1963年生まれ。成城大学経済学部経営学科卒。埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みき

52
良書。上巻に引き続き経済成長の差はなぜあるのかということの開設。ひたすらに収奪的制度と包括的制度の差が具体例を踏まえて解説され食傷気味になる。しかし本当に収奪的制度は分かるのだが包括的制度という訳し方はなんとかならんものなのか、収奪の反意が包括にはならんので最後まで慣れなかった。そして日本。著書は良い印象を持ってくれているようだが、昨今は収奪的制度になってしまったのではと思えるようなところもあり、なかなか将来が心配なところ。アルゼンチンみたいにならなければ良いけど。2024/12/11

赤星琢哉

33
上下巻通じてむちゃくちゃ面白かった。良著。繁栄する国家とはなんだろう?簡単に言うと、独り占めしないで、みんなで大きくなろう、と言うことだと思う。そういう制度に変えれば済む話に聞こえるが、特定の層が国民から搾取するような収奪的な制度の下では、一筋縄ではいかない。でも、日本の明治維新のように収奪的制度から包括的制度へうまく変われた国もある。その違いは?タイトルは「国家はなぜ衰退するのか」だが、国家の部分は会社やグループ、家族などでも通じる。例えば、あの会社はなぜ伸びているのか。それは制度の問題かもしれない。2017/06/30

Nobu A

31
上巻に続き下巻も読了。感想は難しい。上巻流し読みだったし。まともに読んだのは最終章のみ。その上での雑感。これまで国家及び文明盛衰論では地理説、文化説、技術説等、幾つかの主要因が論証されてきた。本書の主張は制度論。15年掛けて纏めた研究は概ね納得行く論理展開だが一点だけ。競争の優位性を跳ね返すだけのものなのか。仮に開発途上国で包括的な政治的制度が整備されれば、いずれ先進国を抜くのか。他国は更に良い制度を生み出そうとするのではないだろうか。あくまでも複雑多岐な要因を俯瞰する上で有効な視座の一つだと感じる。2024/12/29

28
包括的政治、経済制度は互いに制度を補強し合う循環を生むので、包括的制度が生まれた国家はより繁栄し、より安定化する傾向がある。一方、収奪的政治、経済制度も同じように互いに制度を補強し合う循環を生むので、収奪的制度の国家はより衰退し、より不安定化する傾向がある。民主主義と資本主義というのは本当によく考えられた制度だなと、今更ながら感心してしまう。ただ、気になるのは格差の拡大による教育格差が、今後格差を固定してしまわないかということ。著者は創造的破壊によって強者の交代が起きると楽観視しているけれど、果たして。 2014/11/05

フジマコ

26
著者は言う。私たちの周辺で見られる経済的格差の拡大はここ200年の間に生じたのだと。その格差の拡大は必然だったのか?この本を読んで僕なりにこの問いに対する答えを結構真剣に考えてみた。歴史的背景も踏まえながら裕福な国家は富の配分が公正であり、配分された富の再投資についても公正であるという事実がある。目先の生活のことでの論議で我々の国の民主主義は大丈夫か?という議論が絶えない。しかし民主主義はきっと長い目でみるなら豊かな自由で裕福な国家を築くのに必要な機能なんだと思う。民主主義の良し悪しは僕らの行動で決まる。2014/06/15

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