出版社内容情報
プロの暗殺者〈影ジェント〉瀬見塚が潜入した豪華客船で仲間が不審死を遂げた。敵味方への疑惑が交錯し、鋼鉄の孤島で血風トリック吹き荒ぶバトルロワイヤルに突入する。本格ミステリ刃法帖見参!
内容説明
プロの暗殺者“影ジェント”瀬見塚は豪華客船のオーナーを暗殺するため洋上の船に潜入した。船員はみな薬物で眠らせたはずだったが、なぜか暗殺チームの一人が殺される。しかも船は自動操縦で数時間後に座礁の危機。暗殺任務に加え、どこからともなく飛来したコンドル三兄弟の襲撃をかわし、仲間殺しの犯人を見つけなければならない。敵味方入り乱れて推理が交錯し、本格パズル・ロワイヤルの幕が開く。
著者等紹介
霞流一[カスミリュウイチ]
1959年生まれ。東宝勤務を経て、94年に横溝正史賞佳作入選の『おなじ墓のムジナ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーたん
76
★★★☆☆有名なバカミス作品。殺し屋10名がチームとなって豪華客船に潜入し、ターゲットの命を狙う。しかし仲間の1人が早々に殺され、向こうの刺客とのデスゲーム開幕!ターゲットの手首を手に入れたものこそ真の勝利者となるため争奪戦も裏で繰り広げられ…◆殺し屋達の表の職業は医者に植木屋、DJ、茶人、蕎麦職人、保母、落語家、釣り師、ツアーコンダクター、バーテンダー。職業の道具が武器になったりしてそこは笑える…が殺し合いメインでイマイチミステリとして乗り切れず😅大仕掛けがラストにあったもののピンとこなかった💦2020/09/20
ばりぼー
46
豪華客船オーナーを暗殺する指令を受けた「影ジェント」達が、敵味方入り乱れて殺し合う、必殺シリーズ+ガッチャマン+◯◯◯◯◯・◯◯◯◯◯◯◯。殺しのニックネームが「処刑台のエコロ爺」や「断末魔の喉越し」(蕎麦職人)だし、「わるいこでちゅねえ」と殺人カスタネットを武器に巨乳保母さんが暴れるおふざけに耐えられれば、ロジカル(?)な解決がちゃんと用意されています。首と頭部切断のホワイダニットなんて、この作品世界でなければ成立しません(笑)。マンガ・アニメなら許される世界観でも、この映像化は不可能でしょう(笑)。2017/04/25
いたしゃん
13
影ジェンシーって何だよ!とまず面食らいました。途中で出てくる六つの推理、足跡の無い殺人の類型は第一の見どころですね。コンドル兄弟の空中殺法の正体が第二の見どころでしょうねえ。いやあ想像するとバカバカしいですが、騙されましたね。最後の犯人当て、これほど誰でもいいじゃんと思った推理はありませんが、真面目に理詰めで犯人を当てているところも良い。著者の他の作品も読んでみたくなりました。2013/08/05
やな
7
アホな必殺技を持つ暗殺者達が、バトルしまくる「夕陽はかえる」の続編。本作での暗殺者達も、バカっぽいけど殺傷能力バツグンの必殺技で戦いまくる。こういうアホなノリのミステリは嫌いじゃないんだけどね、今作はノリきれなかった。ラスト、舞台がひっくり返るかのようなオチも用意されているが、俺の中ではいまいちオチず。うーむ、期待が高かったぶんだけ消化不良、の気分。2019/05/31
オーウェン
5
「夕陽はかえる」の続編。 影ジェントの瀬見塚が与えられた指令。 豪華客船のオーナーを暗殺するため潜入するが、チームの1人がなぜか殺されていた。 その後もオーナーは殺され、更には暗殺チームを狙う敵側はコンドル三兄弟を送り込んでくる。 前作と同じく殺し合いが行われるのだが、今度はチーム内だけでなくコンドルの空中からの攻撃が加味される。 また今作も真犯人は誰だという謎になり、それぞれが犯人はこいつだとお互いを推理しあう展開も。 驚くトリックも仕込まれており、1作目同様楽しめる出来。 2019/08/13