出版社内容情報
最愛の夫を亡くしたナタリー。仕事に打ち込むその生活は、風変わりなスウェーデン男性によって一変る……フランスでベストセラーとなった優しく切ない恋愛小説。オドレイ・トトゥ主演映画化!
内容説明
美しく聡明なナタリーとその夫フランソワは、出会ってから七年間、ずっと幸せに暮らしてきた。しかし、ある日曜日、フランソワは交通事故で他界する。残されたナタリーは、それ以来、仕事に打ち込んで生きてきた。しかし、ある日その生活は、不器用で飾り気のないスウェーデン人マルキュスによって一変する。数々の断章を交えた独特の手法で描き出される、ふたりの恋の行方は?フランスで高く評価されたベストセラー。オドレイ・トトゥ主演映画原作。
著者等紹介
フェンキノス,ダヴィド[フェンキノス,ダヴィド][Foenkinos,David]
1974年生まれ。ソルボンヌ大学で文学を専攻。ジャズ・ギターのインストラクターを経て、2002年に、Inversion de l’idiotieでデビュー。2004年のLe potentiel ´erotique de ma femmeでロジェ・ニミエ賞受賞。現在フランスでもっとも注目されている若手作家の一人である
中島さおり[ナカジマサオリ]
パリ第三大学比較文学科博士準備課程修了、翻訳家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
65
良くも悪くも、あまりにもフランス映画のような物語でした。 (実はフランス映画が苦手) 四角四面な私には、もっと頭も心も丸くしないと、この本のユーモアが伝わらないようです。 ナタリーが社長のシャルルに対して強気なのが素敵で、公私混同するほどにナタリーを愛するシャルルに呆然とするばかりです。 男女の倫理観に寛大だと思っていたフランス人が、こんなにもゴシップ好きとは意外でした。2016/04/22
星落秋風五丈原
32
オドレイ・トトゥ主演で映画化された作品。不思議ちゃんオドレイにぴったりのヒロイン。映画を先に見ていた。キスから始まる恋愛。2023/05/01
kana
27
愛すべきナタリーのフランスらしいユーモアに富んだ、オシャレで率直なラブストーリーです。小さい頃から夢見てきたようなフランソワとの幸せな出逢いから結婚の日々、からのフランソワの事故死による絶望。長い月日を経て、漸く冴えないスウェーデン人マルキュスに求めていた安心感を得る。シンプルな筋書きをこれほどチャーミングに仕上げるセンスの良さに著者の力量を知る。《ナタリーの好きな小説三篇》や《ナタリーの部下の星座》や《ナタリーとマルキュスが二回目のデートで見た芝居》などのミニ知識的トピックスが時折差し挟まれるのが素敵。2012/11/24
メイ
26
ナタリーは夢見がちな外見とはうらはらに、曖昧なことに価値を認めなかった。大切な人が死んで3年、男を寄せ付けなかった彼女が、冴えない同僚にキス。彼は返事を待っていて、それは当然だと彼女も思った。「分からない」とナタリーは小さな声で言って黙ったままじっとしていた。鍾乳石のように空から落ちる男たちを描いたマグリットの絵のような不安定さで。でも、彼は見知らぬ場所に向かって旅立ちたかった。ナタリーはあのキスはこの男となら気持ちが和むと直感的に分かったのではないかと気付く。その旅はふたりを連れ出した。 2018/11/25
るんるん
25
喪失感を埋めてくれる存在、生きる希望へとお互いが引き寄せあっている。可愛くて大人な恋愛小説でした。2013/09/09
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