内容説明
時は平安末期。朝廷の権力争いに敗れ、伊豆へと流された頼朝は、失意の日々を送っていた。だが、北条氏の娘・政子との出会いを機に、平家打倒の戦いに身を投じていく。次々と立ちはだかる壁を乗り越えた先に、稀代の英雄が見たものとは―。鎌倉幕府初代将軍の一生を描いた、著者渾身の歴史長編。
著者等紹介
秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年福岡県生まれ。2022年『歳三 往きてまた』でデビュー。2018年河合継之助を描いた『龍が哭く』で野村胡堂文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えつ
10
図書館本。この渋い装丁に惹かれて手に取った。秋山香乃さんの作品はこれが2作目でした。時は平安末期。伊豆へ流刑となった頼朝。失意の日々を送っていたが、政子と出会い、平家打倒へと動いていく。鎌倉幕府初代将軍の頼朝の名前を知らない人はいないと思うけど。頼朝がどういう一生を送ったのか、全然知らなかった。色んな苦悩があったし、人が変わるほどにならないとやっていけないんだな、と…。ラストはちょっと泣けたな。頼朝の思い描く未来が、形になったのはこんなにも後のことだったのか。二段組苦手だけど、するする読めて良かった。2025/03/15
にゃほまん
2
秋山さんの頼朝に対するリスペクトが感じられる作品。 源頼朝と言えば冷酷なイメージがあるけど日々、ヒトとして非道になっていく自分自身と葛藤する頼朝に好感が持てた。読み応えのある内容でした。2025/06/01
グランくん
0
源頼朝を描いた物。 十三歳で初陣の平治の乱に敗れ、落ちのびる最中に父為朝と生き別れになる所からです。 その後、政治的思惑から池禅尼の助命嘆願で伊豆に流された後、頼朝は何を考えそして起ったのか。そして、何を思い戦い幕府を作ったのかを、妻政子との関わりと伴に描かれます。2025/06/19