ハヤカワSFシリーズ
始まりの母の国

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152092885
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

女たちだけで暮らすある島。そこでは、すべての始祖である「始まりの母」以来、単性のみで代々生殖がおこなわれるという独自の生態系のもと、外界から隔絶された時間が流れている。島に生まれ育った娘エレクは、漁の手伝いで海沿いの村をおとずれた際に謎の漂着物を発見した。人間に似ているような、しかし、自分たちとは確実にどこかが異なる物体。どうしてこの島に流れついたのか?エレクは、自分の村にこっそり“それ”を持ち帰る。これが島全土を襲った悲劇の幕開けだった―すぐそばにある異世界を、俊英が独特の筆致で鮮やかに描いた奇想譚。

著者等紹介

倉数茂[クラカズシゲル]
1969年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2005年より5年間中国で日本文学を教える。2010年、少年たちが経験するひと夏の怪しくも美しい出来事を活写した『黒揚羽の夏』で第1回ピュアフル小説賞「大賞」を受賞。2011年、同書でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鳩羽

9
女だけが単為生殖で子を成し暮らす島の娘エレクは、あるとき流れ着いた男を拾う。匿い世話をしているうちに、島が男たちの国に侵略されようとする事態になる。エレクは男ソアを連れて村から逃げ出すが…。女だけの島に幾つもの村や部族のようなものがあり。それぞれの生活の様が面白い。母になれるものと娘のままのものがいて、神話があり、宗教儀式がありと、その辺りは興味深く読めた。男の国の方が私たちに馴染みの深い国だが、その辺りの視点があまりないので、ミソジニー的な感じはない。簡単に話が片付いてしまった感じもした。2018/09/10

mayu

9
実は読み終えてはいない。半分までは頑張ったんだけどなあ…。設定は面白いと思う。展開も書きようによってはスリリングだし、折々挿まれるエピソードも悪くはない。なので単に好みの問題だとは思うので、これから読む人、気にしないでください。2013/07/13

Teruji Shinozaki

4
なんか違和感がある。 広げた風呂敷の外で話が進んでいるような感覚。そして、挿話がみんな、本筋に関係ない。 最後も、デザートにバナナが1本出てきた感じ・・・2012/07/17

F4ふぁんとむ

3
普通。特にSFでもないし。ファンタジーでもない。時間の無駄だった。2017/10/15

3
文章も悪くないし、雰囲気や設定自体は面白いのになァ…。フェミニズムやらジェンダー的な要素を絡めたSF…いや、SFっつーかファンタジー?木守の存在を排除している辺りで、ユートピア要素も絡んでんのかね、と思いつつ、色々物足りなすぎてどーにもこーにも。ラストでエレクがソアと共に行かなかったというのは、男と女の間には深い海の如き溝が在って、永遠に分かり合えないって事ですか。とは言えど、ソアの国にも女は居たんだから、そういう事でも無いのか。2015/07/16

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